これはどういうことか?
「換金を大っぴらにアナウンスできない業界に将来はありますか? まさに業界が抱えている問題はここにあります。一般景品に換えたい人を取り込まなければこの先、未来はありません」(業界アナリスト)
東京のTUCはガラス張りで明るく換金することに後ろめたい気持ちになることはないが、地方へ行くと大抵の交換所は、小窓を通じて特殊景品と現金のやり取りが行われる。こっそりと悪いことをしているような感じが残っている。
パチンコ店はパチンコ店らしくないパチンコ店が各地にできて、イメージは変わっても、交換所だけは時代から取り残されている感がある。
地方でも少数だがガラス張りで中が見える交換所もあることも事実だが、ホールと交換所は経営が別でなければならないために、このギャップが生まれる。
ただ、たまにホールの建物の中に交換所があるケースもある。昔は絶対に認められなかったが、防犯上はこちらが断然安全である。
話を戻そう。
一般景品だけでパチンコ店へお客さんが来ることが可能なのだろうか?
今から8年ほど前、ドン・キホーテの中にスロ専をオープンさせ、換金なし、一般景品との交換のみ、メダルは1枚10円で、いわゆる“7.5号営業”を展開したことがあった。
景品はドン・キホーテで扱っているもので、店内はドン・キホーテよろしく圧縮陳列で、ホール内の至るところに景品を展示していた。
パチンコ店の景品にはないような賞品が取り揃えられ、景品と交換する楽しさがあった。
これを展開したのは元々8号営業の経営者で、7号営業はこれが初めてだった。
業界でも話題になった。
1号店は広島市、2号店は金沢市のドン・キホーテ内にオープン。その後4号店まで展開していたような記憶がある。
営業許可は7号営業で取っているので、8号営業と違って1万円までの景品と交換できる。ここがゲームセンターとの大きな違いだった。
警察から7.5号営業という言葉を使うことは禁止された。そんな営業許可はないためだった。
新しいビジネスモデルとしてFC展開の話もあった。
ところが、いつの間にか業界からフェードアウトしてしまった。
景品を充実させても長くは続かなかった。
次の軍資金を稼ぐためにやっている人が大半の中で、勝っても景品交換で原資が断たれてしまうので、遊技のサイクルが続かないのである。
一般景品だけで遊技者を集め続けるということは、並大抵ではない、ということを業界はこの時学んだ。
この先も3店方式が認められるためには、いつもいうことだが遵法営業しかない。

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