最近、パチンコ人口が減少する一因としてメーカーの販売方法や機械作りを指摘していることが多い。
時には「メーカーは人間の体を蝕むがん細胞だ」と厳しい言い方をしたこともあった。
ホールが潰れたら、メーカーだって共倒れすることの例えなわけなのだが、メーカーも生きるためには、新台をどんどんリリースして、売り上げを上げていかないことは分かるが、今の販売方法は、どう見ても機械を長持ちしてもらっては困るといわんばかりだ。
日報のメーカー批判の理由はそれだけではない。液晶一辺倒の機械しかリリースしないことへの苛立ちである。
パチンコがつまらないギャンブル機になったのは、液晶に頼った機械作りだと思っている。
版権と液晶に逃げることは安易な機械作りだと思っている。映像関係は自社でやっているところもあるだろうが、外注任せという感も否めない。
大手パチンコメーカー関係者はこう反論する。
「ファン人口を3000万人に戻すのはホールの仕事。われわれが発売している商品をうまく使えないホールが多すぎる。ちゃんと使わないからファン人口が減る。すごい機械を出しているのに文句を言われるのはいつもメーカーばかり。世界でパチンコは日本独自の文化。それをメーカーが切磋琢磨、鎬を削りあって作り上げた産業。悪いものが出るはずがない」と不満を爆発させる。
確かに、今や新台導入とは、客が付いている間に回収してしまう役目に成り下がっているところもある。
すぐ回収するから、客飛びも早い。
それで、またすぐに次の新台に走る。
この繰り返しを延々続けていけば、集客には結びつかず、ホールの機械代負担が雪ダルマ式に増えていくだけだ。
新台がなければ集客できないと思い込んでいるホールも頭を切り替える必要がある。
機械代が4~5万円まで落ちた中古台を導入しても、そのホールで初めて打つお客さんにすれば、十分新台である。
顧客の固定化が図れれば、中古機戦略も使える。
いずれにしても、業界規模縮小の原因や責任をメーカーはホールになすりつけ、ホールはメーカーになすりつける。
ホールも経営が苦しいからと簡単に釘を締め過ぎる。稼働が落ちても釘を締めるだけで簡単に利益は出せるが、その副作用が客離れだ。
今こそ、ホールとメーカが一丸となって、ファン人口の回復、という一つのベクトルに向かって進まなければいけないのに、足の引っ張りあいをやっている場合ではない。

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