パチンコ日報

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デイサービスの受け皿としてのパチンコ店

70歳で舌癌を患ったホールオーナーの母親は、健康不安からうつ状態に陥った。



それまでは外交的な性格で外へも積極的に出かけていたが、外出することもなく、部屋でふさぎ込むようになった。医者からは「治っている」といわれても悲観的に受け取った。



母親から笑顔が消え、出てくる言葉は「ごはんがおいしくない」。何もしない、何もしたくない状態が1年余り続いた。



ある日、家族で久しぶりに外食に出かけた。



帰り道に直営店があった。



「お袋、打ってみる?」とオーナーがパチンコに誘った。



母親は元々、パチンコが好きだった。



久しぶりにパチンコ台の前に座った母親は、無心に玉をはじき始めた。母親の表情に生気が戻ってきたように見えた。



うつ状態で何もする気力がなかったが、この日をきっかけに再び、パチンコを打つようになった。



店で友達ができたことも幸いした。



設計事務所の奥様で自らジャガーを運転していた。帰りには車で自宅まで送ってもらう仲になった。



海物語が好きで、毎日足を運ぶようになり、パチンコでうつからも脱却することができた。



このホール企業の健康診断を担当している病院の大先生は今年88歳になる。第一線は息子さんに任せて退いているが、週2~3回、健康のために自宅から15分ほど歩いて店まで来て、好きなパチンコに興じている。



パチンコの害悪ばかりが喧伝されるが、パチンコはうつ病の改善に役立ったり、認知症の予防や認知機能の低下予防にもつながる。



「今の若者にパチンコを勧めるよりも、高齢化社会に対応してパチンコ業界はお年寄りの受け皿になることが重要。それがパチンコ業界が果たす社会貢献」と力説する業界関係者も出てきた。



実際、老人介護施設からこんな話があった。



「デイサービスで歌を歌ったり、ゲームをしたりしているんですが、毎日やっている飽きてくるんです。それで何か新しいことをやりたい。付き添いを付けるので、パチンコをさせてもらえないか、という話がありました」(ホール関係者)



リーチを目で追っかけることで認知症の予防にもなることを期待しているようだ。



問題は予算だった。1回の予算を3000円として、どれぐらいの時間遊べるか、ということになった。



1パチなら3000発あるので、当たらなくても30分は持つが、介護施設側としては最低でも1時間は遊べることを望んでいた。



デイサービスのニーズがあるということは、老人専門店があってもいいということだ。それこそ、10銭パチンコぐらいまで貸し玉料金を下げれば、長時間遊ぶことも可能になる。



店まで歩くことも健康の一つにつながる。逆に大騒音が刺激になり、認知症の予防になるかも知れない。



老人専門店というパチンコ店の新しく進む道が見えてきた。







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