出玉は3万5000発近く出している。4円等価の店なので換金すると14万円近い金額になる。

店に入ったのは夕方4時。2時間近く粘るが当たらない。4万円以上突っ込んでいた。
やっと当たりが来たのは6時半ごろだった。
最初に10連チャンが来て、時短後も6連チャン、10連チャンともうどうにも止まらない状態になった。
連チャン時間は3時間あまり続いた。トイレに行きたいのに連チャンが続くので手が離せない。
辛抱の限界に来て出玉を交換したのが21時46分だった。
この時間帯、島にはほかの客はゼロ。
30箱あまりも積んだ。従業員が2人がかりで台車で運んだ。2往復もした。
小便が漏れそうなので、レシートを受け取り、Gパンのポケットに入れると、そそくさとトイレに駆け込んだ。
小便を我慢していたので、便意ももよおし個室に駆け込んだ。
すっきりしたところで、意気揚々と景品カウンターへ向かった。3万発以上出したのは久しぶりだった。
頭の中で金額を計算しながら、ポケットに手を突っ込んだ。
「ない?」
ポケットに入れたはずのレシートがない。前ポケットも、後ろポケットにもない。どこにもない。
血の気が引いていくのが自分でも分かった。
トイレでズボンを下ろした時にレシートが便器に落ちて、そのまま流してしまったに違いない、と思った。
客はこの店に1日おきに通うほどの常連客で、従業員とも顔なじみだった。
「トイレに行ってレシートがなくなった。どうしたらいい?」
「レシートがなければ、景品には交換できません」
「お前も30箱出たのを見ていたやろ。ホールコンにデータが残っているはずやから補償してくれや」
「レシートがないものは、会社のルールでどうにもなりません」
「押しボタンのデータにも出玉のデータが残ってやろうが。なんとかしてくれ」
「会社のルールなんでどうしようもありません」
「勝ったから、今日はお前に奢ったる、というたやろうが。なんとかしてくれや」
「そういわれても、できません」
「お前はアルバイトやろ。自分で判断せんと店長に聞いてみい」
「店長に聞いても答えは同じです。申し訳ありません」
「全額じゃなくてもいいから、半分補償してくれや。オレは常連客でウソをいうような人間じゃないやろ」
客は譲歩する姿勢を見せたが、店の答えは「できません」の一点張りで、押し問答は30分あまり続いた。
客は諦めてホールから歩いて1分ほどのマンションに帰って、酒を飲んでふて寝した。
翌日、目を覚ますとベッドの横になくしたレシートが落ちていた。
トイレに行きたくて、行きたくて焦っていたので、Gパンのポケットに入れたはずのレシートが、実はGパンとパンツの間に挟まっていたのだ。
レシートが出てきたので、再びホールに向かった。
今度はレシートの有効期限は「当日限り」になっていることを盾に頑として景品交換には応じようとしなかった。
「1日おきに行っている常連客なのに、あまりにも温情がない。負けた金額だけでも返してくれと交渉したがダメだった。14万円ぐらいの大きな金額の誤差球が出ているのだから、店は臨機応変に対応するのが筋だと思う。店長はオレの出玉分を文鎮に代えてポッケないないしているんではないか、と疑いたくなる。だからレシートが出てきても応じないのだろう」と憤る。
このことを日報で取り上げて欲しかったので、レシートを大事に保管していた、という証拠写真がこれ。

「全国でレシートを失くしたお客は一杯いるはず。全国のホールではこういうケースをどう対応しているのか知りたい」と願う。
14万円近いおカネを諦めることはできない。
どうすれば取り戻せるのだろうか?
訂正
4円等価は25玉交換ではなく、大阪なので28玉交換の誤りでした。

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