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レシート翌日交換は風営法違反ではない

風営法に書かれているホールがやってはいけない行為といえば、警察の伝家の宝刀、泣く子も黙る第23条である。



改めてここに明記しておこう。



(遊技場営業者の禁止行為)

第二十三条  第二条第一項第七号の営業(ぱちんこ屋その他政令で定めるものに限る。)を営む者は、前条の規定によるほか、その営業に関し、次に掲げる行為をしてはならない。

一  現金又は有価証券を賞品として提供すること。

二  客に提供した賞品を買い取ること。

三  遊技の用に供する玉、メダルその他これらに類する物(次号において「遊技球等」という。)を客に営業所外に持ち出させること。

四  遊技球等を客のために保管したことを表示する書面を客に発行すること。

2  第二条第一項第七号のまあじやん屋又は同項第八号の営業を営む者は、前条の規定によるほか、その営業に関し、遊技の結果に応じて賞品を提供してはならない。

3  第一項第三号及び第四号の規定は、第二条第一項第八号の営業を営む者について準用する。




今、日報で話題沸騰のレシート問題であるが、レシートに関する条文は風営法には一切書かれていない。



警察は風営法に抵触しているかどうかを判断して行政処分を行うものである。



風営法に詳しい法律事務所に今回の件で回答を求めた。



「レシートは有価証券の証明書でもなければ、保管証明書でもありません。あくまでも出した玉数を印字したものです。翌日レシートが出てきた場合、当日限り有効、ということに関してはお客さんとホールの民事問題になります。あきらかにそのレシートが第三者が拾ったものではなく、本人のものだと分かった場合は、社会通念上、お客さんがかわいそうです。それで問題になっているのは、「当日限り」と印字されているものを翌日交換するのは、風営法違反になり、行政処分の対象になるのでは、という心配ですが、これは風営法違反には該当しません。風営法にはレシートを翌日交換することを禁止する条文がないため、風営法違反にはなりません。それで指示書分を受けたホールさんもあるようですが、それは警察の裁量権を逸脱したものです。今回は交換してもらえなかったようですが、ハウスルールで翌日の景品交換はできないことをはっきり明示しておく必要があります。何よりもそんな融通の利かないお店には二度と行かないことをオススメします。ホールの店長さんは民事と刑事問題を混同している人が結構いらっしゃいます。風営法をもう少し勉強していただきたい」



コメント欄にも同様の指摘をするものが結構あったように、翌日交換は風営法違反ではない。



業界にポスが導入されたのは30年ほど前に遡る。



当時はジェットカウンターは景品カウンターの上に置かれていて、ジェットカウンターに表示される景品数を従業員が見て、特殊景品を手渡ししていた。



ホール側の「特殊景品の在庫管理や不正を防ぎたい」という要望で、POSが導入され、当時、マースはテープパンチャーを使った。細長いテープに穴が開いてそれをポスに読み取らせた。



23条の有価証券や保管表に抵触しない苦肉の形であったことが伺える。



やがて紙テープは繰り返し使える磁気カードに形を変えたが、主流はバーコードを印字したレシートになる。



「レシートは交換処理のための紙で、玉の預かり証ではない、ということと玉を持ち出しできない、ということで当日限り有効という条件で、ご当局に了解をいただきました。つまり、レシートは玉処理のためのツールということです」(POSメーカー関係者)



この件でレシートが風営法の条文になることはなかった。



余談だがジェットカウンターが景品カウンターから島端に設置されるようになったのは、カウンター係の女性従業員からの苦情があったからだ。



計数する時の金属音を毎日聞いていると「体調に異変をきたす。生理が狂う」という声から、レシートを発券することで、景品カウンターから切り離すことが可能になった。







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