大阪府下の300台クラスの市街地ホール。そこそこの客で賑わっているが、4円コーナーには客は3人。1円は7割ほどの稼働だが、客層は60~70代の仕事をリタイアしたじいちゃん、ばあちゃん。
サラリーマンの姿は見当たらない。
もっとも、勤務時間中なのでサラリーマンの姿を見かけるほうが、おかしいのだが。
景気が回復すれば4円コーナーも賑わいを取り戻すと淡い期待を抱いているのか、稼働のない4円コーナーをいつまでも大事にしているホールが大半だ。
2011年のパチンコ・パチスロ市場規模を表す「レジャー白書」が発表された。それによると参加人口は1260万人で、前年比の410万人減(24.6%減)、と大幅減で、業界としては看過できない危険水域に達した。
このまま行けば、ホール軒数が1万軒を割る前に、参加人口が1000万人を割る方が早いだろう。
この1年間で4円コーナーから消えた客の数が、410万人に匹敵するかのようでもある。
東京・銀座の中央通。世界のトップブランドの店舗が軒を連ねたこの一等地に、今や、ユニクロやH&M、フォーエバー21などのファストファッションがどんどん進出している。
東京・銀座にもデフレの波は確実に押し寄せている。
デフレからの早期脱却のために日銀は、2カ月連続の11兆円の追加金融緩和策を発表したが、4円コーナーに客が戻ってくるのはいつのことになるか分からない。
デフレに伴って、パチンコ人口が激減することを業界一丸となって阻止しなければ、パチンコ業界は本当に危ない業界になってしまう。
メーカーは8000店舗で経営が成り立つシュミレーションをしている、というが店舗数以上に、遊技人口が激減したのでは、それどころではないだろう。
業界が本腰を入れて、パチンコ人口を増やす気はなさそうだったが、1年間で410万人減は、さすがに見過ごすことはできないだろう。
パチンコ人口が減った原因を一つずつ潰すことをやらなければいけないだろう。
依存症の問題もあって、パチンコ人口を増やすことに後ろめたさを感じるのなら、その問題も潰していかなければならない。
この問題に本気で取り組むホール5団体はあるのか?
1パチですら遊べなくなったと悲痛な声が聞こえてくる。

※コメントには必ずハンドルネームを入れてください。