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新台営業に頼らない低玉貸専門店物語…2カ月後編

「この地区は生活保護の支給日が月末なので30日は稼働が上がります。30日が振込みで1日は手渡しの支給日なので1日の方が稼働は上がります」と話すのは新台営業に頼らない低玉貸専門店の店長。



グランドオープンから2カ月が経過。稼働は想定した範囲で順調に推移している。



取材に行った日が月末だったので、普段より30人ほど客数が多い。200台そこそこ小型店舗なので30人増えただけでもかなり賑わっているように見える。



この地区は15日の年金支給日、25日の給料日、30日の生活保護支給日と3度の波が訪れる。正直、月末と月初にここまで稼働が上がるとは思ってもいなかった。



ネクタイ姿の客層はいない。夜になると仕事帰りにバイクでやってくる客層でスロットコーナーが賑わう。夜のスロットコーナーの稼働が上がるのは想定外だった。



「うちが完璧ではないが」と前置きして、パチンコ業界が低迷する原因をこう分析する。



「空調、椅子、遊技台などの不備がなくて当たり前なのに、それが疎かになっている店が多すぎる。当たり前のことができていない。スロット客が終わった時にオシボリを渡すことはサービスではない。これは当たり前のこと。お客さんからすると普通に打てて当たり前、椅子はがたつかないのが当たり前、熱い風が顔に当たらないのが当たり前、表止まりがないのが当たり前。ここから改善するだけでも相当違う。これができてから回す、回さないの段階に入らなければならないのに、それができていない店があまりにも多い」



このところグランドオープンした新店で稼働が振るわないケースが続出している。中でも業界人が注目しているのが品川のケースだ。



「20年前は40個交換で、ラッキーナンバーだった。当時はどうやって出すかを考えたもの。今は98%のホールはどうやって取るかの調整をしている。高価交換の流れが業界をおかしくした。グランドオープンも開店プロに狙われるから、と出さなければ、余計お客さんは来ない。きらびやかな店を作るのは店側の自己満足。客目線からするとそんなところにカネをかけずに出してくれ、ということになる」



パチンコ好きのこの店長は時間があればパチンコを打つが、最近はほとんどパチンコを打たなくなった、という。よく打って甘デジ。4円のミドルやMAXは打つことがなくなった。



理由は回らないのでストレスが溜まるから。もっぱら、打つのはスロット。メダルを入れてレバーを叩けば、確実に回るからだ。



「1000円スタートで80回以上回しているから、うちの店でストレスを感じることはありませんよ」



2月は中古のパチンコ7台とスロット6台を入れ替える。



業界がどん底スパイラルに陥っていることがSISデータからも垣間見える。20年前は新台の導入週は粗利を取っていなかったのに、今は導入から2週間以内に抜く店が増えている。これでは新機種も育たない。



「取ることに反対はしないが、閉めっぱなしで開けようとしないのが最近の傾向。それで機械が『ダメ』だと判断している。取ったのなら、出してくれ。出したのなら取ってもいいの妥協点がない。取りっぱなしをしている店からお客さんが飛ぶのは当たり前の話。高価交換にしたから回らなくなった」



高価交換の流れをどこかで断ち切らなければならないわけだが、タイミングとしては消費税アップのときか。



業界一斉に45個交換ぐらいにする?





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