パチンコ日報

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初詣で聞いた現場の悩み。泥酔客トラブルと“妥当な損害賠償額”の現実

初詣に出掛けた神社で、ある業界関係者が思わぬ光景に出くわした。境内の一角で、顔見知りの遊技機メーカーの営業マンが、険しい表情で電話をしていたのだ。新年の挨拶でもしているのかと思いきや、どうも様子が違う。背後から近づくと、電話の向こうはホール関係者らしく、ただならぬ空気が漂っていた。

電話が終わったところを見計らって声を掛けると、営業マンは苦笑いを浮かべながら事情を明かしてくれた。相手はホールの店長で、新年早々、店内で起きたトラブルへの対応を相談されていたという。その内容は、「損害賠償として、いくらぐらい請求するのが妥当なのか」という、実に生々しいものだった。

トラブルはこうだ。元旦の夜、泥酔した男性客が来店した。常連でもなく、明らかに酒に飲まれている状態だったが、そのままパチンコを打ち始めたという。ところが、しばらくして事態は一変する。突然、男性客がパチンコ台に向かって嘔吐してしまったのだ。上皿からハンドル周り、床に至るまで、惨状は目を覆うばかりだった。

店側はすぐに警察へ連絡したが、繁忙時間帯だったのか、なかなか駆け付けてもらえなかった。事情を説明すると、「器物損壊罪に該当する可能性がある」と告げられたという。

そこで問題になったのが、損害賠償額だ。器物損壊といっても、台が物理的に破壊されたわけではない。清掃すれば再使用は可能だが、営業停止や徹底した消毒が必要になる。

では、いくら請求するのが現実的なのか。台そのものの価格は新台で50万円以上だが、今回のケースで全額請求するのは明らかに過剰だろう。一方で、「清掃費だけ」で済ませるのも、現場の苦労を考えると納得しがたい。店長はその判断に頭を悩ませ、メーカーとしての見解を求められていたのだ。

結論として伝えたのは、極めて現実的な線だった。機械を破壊したわけではなく、修理交換も不要であれば、請求できるのは実費ベースが妥当だろう。具体的には、専門的な清掃や消毒にかかる手間賃、スタッフの対応時間、場合によっては一時的な稼働停止による損失を含めても、2~3万円程度が落としどころではないか、という判断だ。

新年早々、神社の境内で聞いたこの話は、ホール営業の現実を象徴している。トラブルは予期せぬ形で起こり、法的には黒でも、金額の算定は常にグレーだ。損害賠償とは、感情ではなく「妥当性」が問われる。その難しさを改めて感じさせられる出来事だった。



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