1月23日から始まる旧正月で来日していた上海の富裕層32人。うち、男性12人がパチンコを体験したい、と言い出した。困った添乗員が伝手を辿って、白羽の矢が立ったのが、業界にも詳しいその人だった。
案内したのは22日の夕方6時からの2時間あまり。
新宿を皮切りに渋谷でパチンコを体験した。最初はホールを見せるだけだと思って引き受けたが彼らは見るのではなく、打つことが目的だった。
ちなみに中国人は、中国にはないものの体験ツアーが注目されていて、寿司職人体験は2時間で1万2000円だが、これが寿司ブームと相まって一番人気だとか。
これは旅行プランに載っている正式なオプションツアーだが、パチンコはまだない。
で、12人を引き連れていったのが新宿のマルハンやエスパス。ここで4円パチンコと1円パチンコの説明をすると、全員が1円はリターンが少ないので4円を選択。中には「10円はないのか? 10円で一発逆転を狙いたい」という勝負師も。
彼らはカジノもよく行っているギャンブラーで、マカオよりラスベガス派だという。
台選びにも特徴がある。
コースによっては不人気機種で客がほとんど座っていない島があるが、彼らは絶対にそういう台は選ばない。とにかく人がたくさん座っている機種を選ぶ傾向があることが分かった。
ちなみに今回、一番人気はエヴァ。全員が座れなかったので近所の店に案内したほど。
パチンコ初体験の中国人が目を輝かせたのが、リーチ演出時の役モノの動きだった。液晶演出より動きがあるものの方が興味を惹いたようだ。
500円で大当たりするラッキーな人もいた。
出ている人を新宿に残し、もっと色々なパチンコ店を見てみたい、ということで次に向かったのが渋谷のホール。
時間は2時間と限られていたため勝った人で1万6000円、負けた人で1万円ほどだった。
TUCの特殊景品は純金なので持って帰りたい、という人もいた。
全員が「時間があればもっとやりたかった。接客も素晴らしい。また日本に来たら絶対にやる」と口を揃えた。
ギャンブル好きの中国人にパチンコは相性がいいようだ。カジノへ行く富裕層はパチンコなんかしない、という変な先入観を持たない方がいい。
何度か中国人観光客に関するエントリーを書いているが大半の意見は否定的だった。
そろそろ業界としても本腰を入れて取り組む時期に来ているのではないだろうか。

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