パチンコ日報

ニュースにならないニュースの宝庫 

山は動く? 今はビッグバンの夜明け前か?

どこまで新型パチンコの開発は進んでいるのか?



私が繊維業界に従事していた時の例を元に話そう。



世界で自動車用エアバッグが普及していない時、私の開発案件の中にエアバッグがあった。



私はエアバッグ用の縫い糸を担当していた。



エアバッグは、コンマ0数秒で爆発的に膨張するので、縫い目には大きな付加がかかる。



だから切れない特殊な縫い糸が必要になる。



その縫い糸はアラミド繊維と呼ばれていた。



その分子骨格が芳香族から構成されるポリアミド繊維で、ナイロンの一種。米連邦通商委員会が、従来の脂肪族ポリアミド繊維ナイロンと区別するために、1974年に「アラミド」(aramid)という一般名を与え、その後国際標準機構(IS0)も1977年に人造繊維の分類名称とした。



この糸の商標名を書くことはできないが、頭文字はT。



Tは非常に強力で、同じ太さのワイヤーよりも強度が高い。屈折強度は弱いが、引張強度はワイヤー以上なので、エアバッグ縫製に適していた。ただし、非常に高価な繊維だった。



自動車用エアバッグが市場に出たての頃は、まだオプションだった。運転席側だけでも25万円くらい。助手席用なんてまだなかった。



高価なため、なかなか普及しなかったが、当初から全車標準装備を視野に自動車メーカーや部品メーカーは計画を立てていた。



当然、全車標準になればコストも下がる。



運転席が標準装備となり、その後に助手席も標準装備となった。これで劇的にコストが下がった。



私はこの開発過程の一部始終を見てきた。



世間でエアバッグは高嶺の花と思われていた時、開発側はその逆の計画を立てていた。



全車標準装備を目指してエアバッグの開発に着手していたメーカーは、今はウハウハだ。



自分たちが開発したシステムが世界標準になった。これは将来莫大な金が入ってくる、ということだ。



エアバッグの草創期を目の当たりにした私がその時に感じたことがある。



【水は流れだすと速い!】



皆さんの目に見えない部分で、様々な開発が進んでいる。このエアバッグの速さと同様なのが「電気自動車」の分野だ。



長引く不況で日本政府はエコカー減税を行っている。それが追い風となりハイブリッド車の売れ行きが好調で、ハイブリッド市場が一気に拡大した。



これは不況がもたらした効果の代表格ともいえる。



これと同じ現象がアメリカで起きている電気自動車の胎動だ。新興自動車メーカーがスポーツカータイプの電気自動車を発売している。



電気自動車は日本では三菱自動車が軽自動車で市場の開拓を狙っている。日産自動車も、これからの主流は電気自動車との思惑がある。



一方、マツダは電気もハイブリッドも開発に遅れを取っているように見えるが、独自に水素エンジン自動車を開発している。



すでに試作は完成している。後はコストの問題が市場拡大の鍵を握っている。



水素エンジンは排気ガスが出ず、水が排出されるだけのクリーンエンジンだ。



電気自動車は充電するエネルギーがCO2を排出するが、水素はCO2が一切出ない。これこそがクリーンエンジンともいえる。



専門家の間では、水素エンジンは将来間違いなく商業ベースに乗る、と見られている。



マツダはそれまでの間、ハイブリッド自動車のシステムをトヨタから購入することが決まっている。外観はマツダで中身がトヨタという車が、2年後には発売される。



エコカーに火が付いたのは、不況のお陰という一面もある。



エアバッグもハイブリッド車(電気自動車)も、何らかのきっかけがあれば、一気に普及する、という好例である。



これはパチンコ業界にもあてはまる。



今回も前置きが長くなったが、これを読んだことで、このあとに書く内容の理解が一層深まると思う。



そう。パチンコの換金合法化が実施されたとき、エアバッグやハイブリッド車の様に、パチンコ業界は大きく動き始める。



それを見込んで機械メーカーや設備メーカーは、そのための準備が最終段階に入っている。



ホールは準備ができているとはとても思えない。



山が動き出した時、一気に進むのが商売の鉄則だ。



*レコードがCDに変わった時、レコードは一気に衰退した。



*ネットによる音楽ダウンロードで、今度はCDが衰退している。



*ネットの普及は、新聞を衰退に追いやっている。



*アナログ放送の終了を間近に控え、液晶テレビが普及すると共に、液晶テレビの価格を押し下げた。



これらの例を見ると、【市場が動き出すと一気に時間が縮まる】。



この時間の流れに乗り遅れたメーカーは淘汰され、ホールは存続が危ぶまれる。



パチンコの換金合法化にはまだ時間はかかるが、来春には新型パチンコのフィールドテストの噂も流れている。



ここで気になるのはスペックだ。



パチンコ機メーカーのある幹部はこう打ち明ける。



「換金が合法化されたとき、今の機械のスペックのほとんどは、通用しなくなる可能性がある」



「新しいスベックを市場でテスト導入して研究する必要がある」



「今の基本スペックは、現行システムのパチンコ台だけに適用されて、換金合法用パチンコ台のスペックは別になる可能性がある」



「機械代が高いと言われているが、未来型パチンコの開発を継続させなければならないので、ホールには見えないコストが存在するのがメーカーだ」



「CR機の違法裁判が始まろうとしているが、カジノと並行してパチンコの換金が合法化されたならば、今の確率変動のスペックは廃止になる可能性も残る。次回大当たりまでの確率変動が廃止されて、回数切り(ST)確率変動が主流になる可能性もある」



この話を聞いて、パトラッシュや海物語のST機は、ここまで予測していたのか?と私は勝手に考えてしまった。



特に海物語沖縄2桜バージョンの1/250(ST8)など毛色の違うスペックは、メーカーが密かに市場調査をしているのかな?と思うこともある。



ある情報筋によると、新型パチンコ機の試作&開発は、社外に発注をしている可能性も高く、そのスペックが土台になるケースもあるそうだ。



社内で開発すると、情報が漏れる可能性があるからだろう(これは社員を信用していないと言う単純な理由ではない)。



兎にも角にも、パチンコ業界は、現状のままでは衰退していく環境下に置かれている。



それを打破するために、皆さんが見えない場所で、努力を重ねている人々がいる。



目指すはパチンコの世界進出!?

そんな声も聞こえてくる。



もしかすると新型パチンコは、世界でパチンコが認められる最終兵器かも知れない。



世界のカジノでパチンコが席巻する…。



日本では1玉4円が最高でも、カジノなら1玉10円でもOKだ。



私の知人のラスベガスのカジノホスト責任者は、新型パチンコならカジノの新しい集客マシンになると太鼓判を押す。



特にマンガの版権ものは、世界戦略機種になる可能性がある、という。



以前、私はパチンコ設置店舗が3万店舗も可能だ!と書いた。



その根拠は新型パチンコを想定していたからだ。コンビニ的なパチンコホールではない、ということをここで改めて指摘しておこう。



やばい。ちょっと書きすぎてしまった。



つづく



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