忘れてはいけない事件がある。
事件名を記述すると、多くの人を不快にするために避けるが、その事件の被害者は40日ほどでなんと脳が一回り萎縮(退化)してしまっていたという。
そこまでとは言わないが、自店のスタッフに関しても似たような現状。
学習性無力感。
言っても無駄、やっても無駄が次第にスタッフから自発性、積極性を奪う。達成感など無く、努力も無い。
たかだか数年で、程度の低い全体主義にも似たこの風土をよく創れたモノだと感心もする。
教育に着手するに当たって、社員を徹底的にこき下ろした。あなた方の考え方、行ってきた事は「全て」間違えています、とすり込む。
同時にスタッフへは、「今までの文化は全て間違っていたんです」と伝える。
一度皆の意識をリセットしなければ、どんな教育も施せないのは自明の理。
まずは強制的に朝終礼の行い方を改善。スタッフに発言をさせる。その後は社員による発言やフィードバックをさせ、その発言を全員の前で徹底的に批判する。
「貴方は今このような発言をしましたが、その考え方は間違っています。その根拠はこうで、正しくはこうです」と延々さらし者にした。
「ああ、今までこの人達の行ってきた事や言ってきた事は全て違うのだ。正しい事を学ぼう」とスタッフが少しでも思ってくれたらよし。
当然社員にも事後にフォローは入れるが、時間がない。パワーゲームで推し進めるよう勅命を受けている以上はとりあえず現場のスタッフ優先。
自信をとことんまで無くした社員3名は、終礼はもちろん営業中の発言も減っていく。
「こんな事を言ったらまた叱られるのでは?」
その意識が、自己の発言や思考に対し「正否」を考える事を促す。「自分が今思った事は正しいのか」と考えるようになる。
今までの土壌では、「基本的に俺は正しい。だって社員だもん」だったのだが、良い意味で慎重になった。当然スタッフの感じるストレスも軽減されたであろう。
今まで社員からの信頼が厚かったスタッフはやりにくいであろう。おそらく辞めていくのではないか。
多少古いが、メスを入れたら血は出る。
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