よく「そんな事は分かっているワイ!」と言う口癖の人がいる。
その気持ちは痛いほど理解できる。
そんな時は大抵、苛立の気持ちが爆発寸前!?
私の仕事のひとつにコーチングがある。
この仕事は精神的に辛い。
もう辞めたいと思う日々。
守秘義務契約をして、顧客の話を聞く。
家族にも言えない秘密も聞いてしまう。
だから時には、話したい! しゃべりたい!との欲求に負ける寸前まで精神状態が追い込まれる。今は、墓場まで持っていかなくてはならない情報が、心の容積の95%までに達している。
だから株もやらない。
だって…
今の様にネット取引がない頃、こんな話が山ほどあった。それに乗れば今は大資産家だったかも知れない。
「元店長さん、いつもお世話になっているから、お小遣いを稼がせてあげるよ」と大物Aさんから言われた。
「◯◯銀行を買いなさい」
その一言だけ。
その時点では550円だった。
2カ月後は960円。
驚いた! これが初めてのインサイダー情報だった。
「元店長さん、買った?」
「いいえ…すみません…」
「元店長さんは真面目だな~」
それは違う。その話を信じなかっただけだ。
そんな話はあり得ないだろう、と。
それと度胸がなかった。
それから1年後。
「元店長さん、△△漁業関連株で600円台の会社。それね。後は調べて!」
調べてみた。分かった!!
でも買えなかった。
だってインサイダー取引じゃん!
3カ月半後には、1100円になった。驚いた。
その出来事の前に、◯光汽船の株を10万株購入したことがある。
整理ポスト入りしていた。
今は更生しているが、当時は数千億円の負債を抱えて倒産した。確か当時は戦後最大。会社更生法が適用された。
記憶が正しければ真夏だったと思う。
本来ならこれは大ニュースなのにその前後に、これ以上の世界的なニュースがあった時期なので、この会社の記憶が薄い人もいるだろう。
1株4円で購入して、6円で売り抜けた。
手数料を引いて確か? 15万円くらいの利益が一日で出た。
当時は取引手数料が高かった記憶がある。
その時に思った。株はドキドキして心が乱れる。
仕事が手につかなくなる。
当時は今の様にネットで株価は分からない時代。そもそもネットがない時代。
だから証券会社に張り付くことになる。
自動車の営業をしていたので、ノルマを達成させる自信があれば、時間の使い方は自由だったので張り付きが可能だった。
そのドキドキのトラウマがあるので、それ以降、株取り引きはしていない。
こんな経緯から、株を買わないでいたら、大物Aさんから「こいつは信用出来る!」と思われた。
瓢箪から駒???
知らないうちに信用されるようになってしまった。
それからだ。色々と誰も知らない裏話を聞けるようになり、大物Aさんから多くの人を紹介された。
自動車セールスをしていた時代だから、紹介で車は売れに売れた! 成績はトップクラスになった。
それまでは、苦労しながら販売していた自動車が簡単に売れる様になってしまった。 つまらない、と思うようになった。
この話の続きはまた別の機会に。
前置きが長くなったがこんな経過から、「見えるモノ・見えないモノ」の把握が出来る様になった。
「親の心、子知らず」と言う言葉。
これに似た感覚だが、ホールの店長をした時に感じたことがある。
「店長の心、スタッフ知らず」
「店長の心、お客様知らず」
「店長の心、上司知らず」などなど(大笑)
自分がスタッフの時は、店長の立場や気持ちが理解出来ないことがあった。
そうなんです。
自分が経験したことがない立場だと、好き勝手なことが言えたり、思えたり、行動出来たりする。
男性が子供を妊娠、出産できないので、女性の気持ちが分からないのと同じ。
男性に女性の生理の辛さは分からない。
そうやって考えると、自分はまだまだ経験が足りないと思う。
何事においてもそうだが、経験者しか分からない知識や感覚、考え、思い、希望がある。
色々なことを経験している人が「経験者でなければ分からない」と発言する。
ホール運営の経験がない人の発言に対して「店舗運営経験がないのに生意気だ!」と発言する場合もある。
この発言を聞いて「怒る人」と「納得する人」がいる。
あなたはどっちですか?
「怒る人?」「納得する人?」
それは同じ人が毎回「怒ったり」「納得したり」することはない。
その事項の内容によって変わる。
だから、経験のない人は、経験者の話をトコトン聞くのが大切。
このバランスが悪い人は、すぐ否定的に怒る。それでは将来、指導者にはなれない。
これを読んでいる一般従業員の人は、この件を考えてみて欲しい。
私は、経験のない人の発言を否定しているのではない。
経験のない人の話の中には、重要なことが多く含まれるからだ。
その逆もある。
私が言いたいのは、自分の癇に障る場合でも、その時に怒らないで相手の立場になってみたり、相手に質問したりすることが大切ではないか、ということ。
そうすることで、自分の考えや認識に拡がりが生まれる。
私もそうだが、自信のある意見に異を唱えられた時、その時はカッ!と熱くなる。
しかし、それを聞くことで、あとで必ずプラスになることの方が多い。
自分の考えになかったモノ=裏。
パチンコ日報は生い立ち上、業界から見たパチンコの話が中心になる。
だからお客様との話にギャップが生まれてしまう。
このエントリーと前回書いた意味は、この立場の違いを考えながら次回以降を御高覧頂きたいので書いた。
次回から本題に入る。
つづく
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新シリーズ元店長の主張・・・その⑥「続・見えるモノ・見えないモノ・・・その把握が大切」
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