パチンコ日報

ニュースにならないニュースの宝庫 

子供の頃から慣れ親しんでもらうために街頭パチンコという発想

開成高校と日比谷高校の両方に合格した男子生徒が親戚の業界人に進路を相談した。開成は言わずと知れたトップクラスの進学校で偏差値は全国2位、都内ではトップ。方や日比谷は都立ながら偏差値では都内9位で公立ではトップ。いずれの高校も東大は目指せる。

数学が得意で学年トップだった。父親は全国の秀才が集まる開成で「一度は挫折を味わった方がいい」と敢えて開成を勧めた。

中学ではトップクラスでも開成へ行くと並以下の成績になる可能性もあるので、心が弱い甥っ子のことを心配して、業界人は日比谷を勧めた…。

この生徒の両親は2人共大のパチンコ好きだった。付き合っている時のデートの場所はパチンコ店だった。旦那の方は学生時代からパチンコにのめり込み借金まで背負っていた。

結婚してからは「子供ができたらパチンコは止めようね」と約束したが、旦那は内緒でパチンコに行っていた。

この生徒には大学生の兄がいた。兄は1回だけパチンコを打ったことがあるが、おカネが続かなくなると思い、嵌る前に止めてしまった。

「パチンコはギャンブルだからやらない方がいい」と達観している。

生徒の同級生の父親が大手ホールの本社勤務をしている。同級生の話によると「パチンコは絶対にやるな」と教育されながら育った。業界のおカネの流れから教わり、「のめり込んだら一生のうちに家一軒分のおカネをなくす」とくぎを刺した。

それは真実だろうが、業界人が身内にそんな教育をしているようでは、遊技人口が増えるはずもない。家一軒分とはあながちオーバーでもないが、それほどおカネが消えてしまうということだ。

如何に今のパチンコがおカネがかかり過ぎているか、ということだが、業界はこの点を改善させる気配すらない。射幸性の高い遊技機は、それだけ売り上げが上がる。勝つ金額も大きいが、その分負ける金額も大きい。それが遊技人口の減少につながっているのが分かっていながら、目先の売り上げに惑わされてしまう。

業界人は「今のパチンコは10回やって1回勝つかどうかの勝率」と解説を加えると「おカネが儲かるのならやるかも知れないけど、出ていくばかりならやらない。負けるのにおカネを使うのが理解できない。ゲームで課金するのは成績の悪い奴で、勉強に意欲がない奴。課金したことを後悔しながら繰り返している」と冷めた反応だった。

勝つか負けるかは兎も角、楽しくなければパチンコではない。今のパチンコは遊技なのに、その楽しさが大幅に欠落している。

「街角パチンコで子供でも自由に打てるようにしたらいい。それで楽しかったら大人になったら行くんじゃない? 新しいゲームが出ると、まず買った友達の家でやって、それで楽しかったら買うようにしていた」

子供の頃からパチンコに触れてもらうには街角パチンコという発想は面白い。それぐらい手軽な存在でなければ、パチンコを大人になっても打つことはない。

手軽さの中には、懐にも優しい手軽さが求められることは言うまでもない。

射幸性を追っかける業界とは対極の所に理想郷がある。


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シャワーを必要とする若者を呼び込むためにホールにシャワー

長距離ドライバーの毎日の仕事の中で、大型トラックを停めて、食事ができて、仕事終わりの汗を流せるシャワー設備がある場所と言えば、高速道路のサービスエリアだ。ところが、知らない土地へ仕事に行くと、この3つを叶えてくれるお店探しに苦労する。

毎日家に帰れない長距離ドライバーにとって悩みでもあり、楽しみでもある「ご飯」と「シャワー」の両方を満たしてくるラーメンチェーンがある。北海道、栃木、埼玉、山梨、静岡、愛知に店を構えるラーメン山岡家がそれ。食事すれば、シャワーは無料で使える。

ラーメンを食べて、シャワーで汗を流し、そのまま駐車場に停めているトラックで眠りにつくことができる。本業のラーメン屋にシャワー室を設けることで、トラックステーションとラーメン屋の融合に成功しているとも言える。

本業+シャワーの付加価値を付けることは、パチンコ店でも可能ではないか、と考えているホールオーナーがいるという。

着眼点はこうだ。

最近、東京では「風呂なし物件」が若者の間で人気になっていることがニュースになっている。風呂なし物件とは読んで字のごとく、風呂はもちろん、シャワーすらついていない。風呂なしでトイレが共同ともなるとまさに昭和のアパートだ。

しかし、建物は古いが都心部で徒歩10分圏内に駅がある便利な立地にあることが少なくない。タイパを重視する若者は、移動時間の短縮は大きな魅力になる。

なぜ、そんな貧乏くさい物件が人気かというと家賃や水道・光熱費などを含めても3万円ちょっと住めることが魅力になっている。同一地区の1ルームマンションの相場よりも3~6万円も安い。

風呂がないために、当然、銭湯へ行くことになる。都内なら銭湯は1回500円、毎日行けば1万5000円になる。

最近はスポーツジムやネットカフェでも代用が効く。スポーツジムの会費は月額1万円ほどで、ナイト会員なら7000円ぐらい。大きな浴槽に浸かりながら、もちろん、ジムのトレーニングルームの利用もできる。

浮いた家賃で娯楽や投資に使いたいという若者が増えている、ということで、ホールオーナーはパチンコ店にシャワールームを設けようと立案中だ。

基本的には1000円分の玉の貸し出しで、シャワーを無料にして、若者を集客しようという魂胆だ。

前出のラーメン屋はトラックドライバーの食事とシャワーの需要を供給しているから流行るわけだが、風呂なし物件の若者をパチンコ店の無料シャワーで惹きつけるには、ちょっと無理筋な感じがしないでもない。

ただ、ホールにシャワーの実績はある。

業界にカネがあり余っている頃、当時、時代の先端を走っていた著名な空間プロデューサーに設計を依頼したホールがあった。すべてお任せで、図面にはトイレの中にシャワールームがあるのを見て腰を抜かした。

施主であるホールの幹部が「シャワールームは本当に必要なんですかね」と恐る恐る疑問を呈した。

空間デザイナーセンセイは「じゃ、ボクに空間設計を依頼しないでください」とキッパリと跳ねのけた。センセイの持論は、シャワーは利用されないけど、遊び心を取り入れることだった。件のシャワーはガラス張りで日常的に使われることもなく、オブジェになっていた。



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総合商社の幻想

新卒を採用する場合、大手企業ともなるとまず偏差値の高い大学を優先に、それ以下は足切りされている、という。人物評価の前に高偏差値大学を偏重するのは、地頭がいいから、そんなにハズレがないという経験則があるからだ。平たく言うと一流大学にバカはいない。それが人事の鉄則だった。

ところが、地頭がいいからと言って優秀な人材に成長するとは限らない。IT、コンピュータ系のスタートアップ企業を起業する者の中には、二流の理工系出身者が少なくないのだ。

「一つのことに特化して自分の興味を深堀していく人材は、一流大学よりも二流の方が多い。いわゆるパイオニア精神を持ったオタクを発掘するのが、これからの人事の仕事。しかし、新卒採用の時はそれが見抜けないのが実情です」(大手総合商社人事担当)

この総合商社には高偏差値大学を卒業して、新卒で大手ホールに就職した転職組が在籍している。現在50代ということは、新卒を採り始めた初期メンバーだったことが分かる。ホール企業に就職した理由は、父親が他法人(ホール)の役員をやっていた関係もあって、大手のやり方を吸収する目的もあった。しかし、今から30年ほど前ともなると、当時は大手でもなかった。人事管理も超アナログ的なことをやっていて、ここにいては自分が向上できないと思って辞めた、という経緯がある。

で、この総合商社の事業部の一つが、ホール企業は再編成が起きて、業界は金のなる木と読んで、虎視眈々と業界参入を狙っている。

総合商社と言えば、警察庁の肝いりでスタートしたプリペイドカード導入時には、三菱商事、住友商事、三井物産、と日本を代表する商社が参入。偽造カードで煮え湯を飲まされ撤退して行った黒歴史がある。

「パチンコ業界は大手2社を併せても1000店舗もない。中小が大手に対抗して生き残るには、連合を組んで仕入単価を安く抑えることが必要になってくる。それは自分たちではできないので、第三者である総合商社が、利益を上げるための仕組みを作ることになる。中小をまとめ上げてメーカーと交渉しながら、商売の慣習を変えることができる」と自信を覗かせる。

それを踏まえて縮小していく現状にはこんな苦言を呈する。

「このまま廃れていくのはもったいない業界だが、余りにも儲かっていた時と同じ商売をしているから自らの首を絞めている。いうなれば、経済状況が変わっても自分たちのやり方を押し付けているから縮小し、規制を受けると警察には頭が上がらない。萎む業界を復活させる発想が業界集団にはない」と切り捨てる。

パチンコ業界の発想は業界が縮小すると規制緩和を求め、遊技機の射幸性を上げることしかない。連チャンして大勝ちできる遊技機至上主義がはびこっている。

「3000~5000円の投資で1万円で満足する人たちをパチンコ業界は切り捨てて行ったことに気づいていない。それが衰退の原因にも関わらず。1パチはそういう人たちの受け皿でもない。ゲームの課金を支えているのは、クレジットカードなどの決済方法。ゲーム課金者が手軽にパチンコへ来る仕組みを作ればいい。やり方を変える人材がうちでも欲しい。パイオニア精神があるオタクのような」

ということはまだ構想段階のようだが、ゲーム課金者をパチンコに向けるには、やはり仕組みを作るおタッキーな人材が必要と言うことのようだ。それが完成した暁には総合商社がゲームチェンジャーになるということのようだ。




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業界安定に必要な遊技人口は1500万人。そのために機械代は20万円

衰退する産業の中で75の業界がピックアップされたレポートがある。

テレビ局だって例外ではない。女子アナには30歳定年があると言われたが、テレビ朝日の富川悠太、TBSの国山ハセン、日本テレビの青木源太、篠原光ら働き盛りの20~40代が相次いで退職していることに大きな衝撃を受ける。極めて狭い門を潜り抜けた優秀な人材が見切りをつけるということは、花形産業と言われたテレビ業界にはそれだけ将来性がない表れだ。視聴率は下がり続け、経営の柱である広告収入はネットに奪われ…。ある意味、スマホがテレビ業界を破壊したとも言える。

で、市場規模、参加人口共に年々右肩下がりを続けているパチンコ産業も当然のように含まれている。

レポートではメーカーとホールに分けて分析している。メーカーは現在パチンコ・スロットメーカーを併せると60社近くある。この中には休眠状態やセカンドブランドメーカーもあるので数こそ多いが、この先、生き残れるのは8社と予想している。

外食業界も厳しい状況の中で、過日、ゼンショーがロッテリア(358店舗)を買収した。ゼンショーと言えば、牛丼の「すき家」、丼とうどんの「なか卯」、ファミレスの「ココス」、回転寿司の「はま寿司」、イタリアンの「ジョリーパスタ」などを有力チェーンを傘下に収めていたが、これでハンバーガーチェーンを加えることになった。

ゼンショーが飲食店チェーンを次々に買収する狙いはシナジー効果もある。高騰する食材調達でも、グループでの購入量がまとまれば対取引先に強い交渉力を持つことができる。またグループ会社共同での配送によって効率化が見込まれる。

パチンコ業界のメーカーもシナジー効果を狙って吸収合併などの再編によって、最終的に8社によるグループが進むとでもいうのだろうか?

メーカーが機械代を安くするには部材の共通化は避けて通れない。さらに言えば、誰も求めていないおもちゃ筐体にしなければ、もっとコストは下げられる。機械代を高くするためのおもちゃ筐体にしか思えない。

1台を高く売る発想ではなく、1台を安く、大量に売り出す発想にチェンジしなければならない。かつてのようにボックス買いしてもらうには、20万円まで抑える必要があることに加え、遊技人口を最低でも1500万人まで引き上げる方策をメーカー主導でやらなければ、大量に機械を売ることもできない。1500万人を維持しながらさらに2000万人を目指さなければならない。

ホールが機械代回収を急ぐあまりブッコ抜き営業に徹してしまうから、遊技人口は減るわけで、元凶である機械代をメーカーは20万円に引き下げる努力をしなければならない。

一方のホールのキーワードは「無人化」だ。

ホール現場の仕事は玉箱の上げ下ろしの重労働から解放されてきたにも関わらず、不人気業種でアルバイトも集まらない。それなら無理して集めるよりも無人化に舵を切った方が人件費のコストもかからない。

実際、コンビニスマスロ店では、ワンオペで運営している。スマート遊技機は補給トラブルもなく、ゴトもできない仕様になっているので、表周りも必要としない。景品カウンターもセルフカウンターを導入すれば完全無人化だって可能だ。完全にスマート遊技機に移行すれば、元来、装置産業なので、大型店でもかなり少ない人数で運営することができる。

パチンコ業界に劇的変化が訪れるとすれば、それはネットパチンコが解禁された時だ。そんあ日が来るとは思えないが、業界が安定成長するためには遊技人口1500万人に戻さなければいけない、ということだ。



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金高騰に追いつけないTUCの大景品

金が値上がりする時は金融不安が一つの引き金となる。今まさに金融不安の連鎖が欧米で起きている。3月8日にアメリカのシルバーゲート・キャピタルが銀行業務を清算、10日には同シリコンバレーバンクが破綻、12日に同シグネチャー・バンクが事業停止、19日にはスイスのクレディ・スイスが同国金融最大手のUBSに買収される始末に。

この影響はリーマンショックの時のように日本にも飛び火するのか? 不安の連鎖を受け、国内の金の小売価格は騰勢を強め始めた。3月17日には、金の小売価格は1gあたり8995円と9000円台目前で史上最高値を更新したのも束の間、24日は9267円に達している。


東京のTUCは現在大景品が9000円だ。

この金額は2022年3月10日から。金価格が8100円になった時から実施されている。


これまで金の相場が上がるたびに、価格を変動して相場よりも高めに設定してきた。そうしないと田中貴金属店のように金の買取をしてくれる所へ流出するからだ。

金相場の変動に敏感で利ザヤを稼ぎたい輩の中には、9000円を突破した時点で、客から大景品に100円をプラスして買い取っていた。過去の経験則から500円単位で大景品は値上げしている。仮に大景品が一気に1万円になれば、利ザヤはさらに大きくなる。

特殊景品に市場価値がある金賞品を採用した最大のデメリットは、この変動相場制だ。TUCがスタートした時大景品は2500円だから、含み益は莫大な金額となっている。これを原資に価格が変動しない特殊景品に切り替えた方がいいのではないか?

大景品が値上がりすることを期待して今のうちに買い占める輩がいる一方で、大景品を9000円で買い取れと金の買取ショップへ行った輩もいる。

金の買取価格は一応の相場があるが店によってそれぞれ違う。客にすれば、1円でも高く買い取ってくれる店に持って行く。

金相場が9000円を超えても8683円で買取している店もある。


輩の目的はいちゃもんを付けるためだった。大景品を持って行って9000円で買い取ってくれ、と迫った。店にすれば「嫌なら他の店へ行ってくれ」というのが本音だ。

「パチンコ店より安いのはボリすぎだろう。ちゃんとした金の相場より安いとはどういうことだ! 何の相場か言ってみろ!」と詰め寄った。

「お前は撃退系ユーチューバーの令和のタケちゃんか!」とのツッコミが入ってくることはなかった。



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