これと同じようなことがホール企業でも起きるのではないかと予測するシンクタンク関係者がいる。
ホール企業もパチンコ一本ではじり貧になるので、経営の多角化が進んでいる。一番多いのは飲食業だが、飲食店でホールの売り上げを超すことはない。オーイズミのように100店舗単位でチェーン展開するようになれば別だが。
では、どのような業種へ参入すればホールの売り上げを越して、子会社が親会社であるホールを凌駕するのか?
「ズバリ、食糧とエネルギーの分野です。いずれも不足が問題になっています。鳥インフルエンザの影響で卵の値段が高騰しているのはご存じですが、イギリスは食料自給率は70%ですが、スーパーから野菜が消えています。ヨーロッパと北アフリカの雨不足が原因です。外的要因などでも食糧問題はこれからも続きます。特に日本の食糧自給率は38%を切っています。食糧危機だからそこにビジネスチャンスがあるわけです。エネルギーも然り。不足しているからこの分野へ投資することで、儲けも大きくなる」(シンクタンク関係者)
農業の分野へ進出しているホール企業も実際にあるが、自分たちで野菜を育てるというよりも、関連会社へ投資するイメージだ。エネルギー関連となるとなおさらだろう。
「石炭による火力発電は大気汚染物質を排出すると批判されていますが、実は日本の火力発電所は日本の技術でSOxやNOxの排出量はきわめて少なく、欧米と比べてもクリーンなレベルを誇っています。ヨーロッパではロシアからガスが輸入できないので、電力・ガス不足が続いていますが、日本の技術を使えば、ヨーロッパで火力発電が復活するかも知れません。危機には必ず隙間があります。そこへベンチャー企業が出てきます。そういう会社へ投資するのが得意な会社が、ホール企業へ案件を持っていっているようです」(同)
食糧とエネルギーは絶対に必要な分野であり、成長が見込めることは誰の目にも分かる。そういう分野へ投資すれば、大化けして、やがては本業のホールの売り上げを凌駕する、ということだ。
いずれにしてもスケールが大きい話だ。パチンコマネーの再投資はその方が賢明かも知れない。

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