パチンコ日報

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シャワーを必要とする若者を呼び込むためにホールにシャワー

長距離ドライバーの毎日の仕事の中で、大型トラックを停めて、食事ができて、仕事終わりの汗を流せるシャワー設備がある場所と言えば、高速道路のサービスエリアだ。ところが、知らない土地へ仕事に行くと、この3つを叶えてくれるお店探しに苦労する。

毎日家に帰れない長距離ドライバーにとって悩みでもあり、楽しみでもある「ご飯」と「シャワー」の両方を満たしてくるラーメンチェーンがある。北海道、栃木、埼玉、山梨、静岡、愛知に店を構えるラーメン山岡家がそれ。食事すれば、シャワーは無料で使える。

ラーメンを食べて、シャワーで汗を流し、そのまま駐車場に停めているトラックで眠りにつくことができる。本業のラーメン屋にシャワー室を設けることで、トラックステーションとラーメン屋の融合に成功しているとも言える。

本業+シャワーの付加価値を付けることは、パチンコ店でも可能ではないか、と考えているホールオーナーがいるという。

着眼点はこうだ。

最近、東京では「風呂なし物件」が若者の間で人気になっていることがニュースになっている。風呂なし物件とは読んで字のごとく、風呂はもちろん、シャワーすらついていない。風呂なしでトイレが共同ともなるとまさに昭和のアパートだ。

しかし、建物は古いが都心部で徒歩10分圏内に駅がある便利な立地にあることが少なくない。タイパを重視する若者は、移動時間の短縮は大きな魅力になる。

なぜ、そんな貧乏くさい物件が人気かというと家賃や水道・光熱費などを含めても3万円ちょっと住めることが魅力になっている。同一地区の1ルームマンションの相場よりも3~6万円も安い。

風呂がないために、当然、銭湯へ行くことになる。都内なら銭湯は1回500円、毎日行けば1万5000円になる。

最近はスポーツジムやネットカフェでも代用が効く。スポーツジムの会費は月額1万円ほどで、ナイト会員なら7000円ぐらい。大きな浴槽に浸かりながら、もちろん、ジムのトレーニングルームの利用もできる。

浮いた家賃で娯楽や投資に使いたいという若者が増えている、ということで、ホールオーナーはパチンコ店にシャワールームを設けようと立案中だ。

基本的には1000円分の玉の貸し出しで、シャワーを無料にして、若者を集客しようという魂胆だ。

前出のラーメン屋はトラックドライバーの食事とシャワーの需要を供給しているから流行るわけだが、風呂なし物件の若者をパチンコ店の無料シャワーで惹きつけるには、ちょっと無理筋な感じがしないでもない。

ただ、ホールにシャワーの実績はある。

業界にカネがあり余っている頃、当時、時代の先端を走っていた著名な空間プロデューサーに設計を依頼したホールがあった。すべてお任せで、図面にはトイレの中にシャワールームがあるのを見て腰を抜かした。

施主であるホールの幹部が「シャワールームは本当に必要なんですかね」と恐る恐る疑問を呈した。

空間デザイナーセンセイは「じゃ、ボクに空間設計を依頼しないでください」とキッパリと跳ねのけた。センセイの持論は、シャワーは利用されないけど、遊び心を取り入れることだった。件のシャワーはガラス張りで日常的に使われることもなく、オブジェになっていた。



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