ところが、この会社の女性社員からはこのネーミングは極めて評判が悪い。
「牛丼でもあるまいし、ブラジャーに特盛なんてないわよね。もっと別のネーミングはなかったのかしら。ダサくて買う気になれないよ」と社内では口に出せない不満を付き合っている彼氏にぶちまけた。
女性社員はダサいと不評だが、では、良いネーミング条件とはこうだ。
① インパクトがあり記憶に残る
② 会社や商品・サービスが分かりやすい
③ 親近感がわき愛着が感じられる
④ 買いたい、使いたいと思わせる
このネーミングで特盛ブラがどれぐらい売れているのかは定かではない。ただ、良いネーミングの①~④まではクリアしているようにも思える。
ネーミングがどれだけ大事かというと、ネーミングを変えてからバカ売れした商品が少なくないからだ。
代表的なものでは伊藤園の「お~いお茶」がある。改名前はただ単に「煎茶」とパッケージには印刷されていた。この一風変わったネーミングは、お茶摘みの時の「お~い」という掛け声のイメージをお客様に伝えたいということに加え、家庭的な雰囲気を演出して売り場から「お茶をどうぞ」と語りかけるような商品名を検討した結果だった。
その他、ネピアのティッシュBOXは、それまで名前すらなかったが、「鼻セレブ」と付けたところ、高級感が出て売れるようになった。
で、特盛ブラの女性社員の話に戻そう。
彼女が付き合っている彼氏は大のスロット好きだが、「パチンコ屋へ行ってくる」とは絶対に言わない。ホールへ行くときは「スロットへ行ってくる」と言って出かける。
「チンコ、ウンコ、パチンコと最後にコが付くのはダサい。パチンコよりスロットの方がだいぶ増し。パチンコでは若者には受け入れられないダサさがある。だから早くパチンコという呼び方は変えた方がいいよ」とアドバイスを送る。
パチンコというネーミングがよくない、ということは日報でも散々指摘してきたことだが、業界が本腰を上げて動く気配はない。パチンコというネガティブなイメージがパチンコノンユーザーに刷り込まれているので、パチンコのままでは新規客の開拓は難しい。
前述したようにネーミングを変えただけで売り上げが上がった商品があるように、パチンコも名称を変えてイメージが良くなれば、新規客の開拓にもつながるというものだ。
パチンコ・パチスロ産業21世紀会の最重要課題として、ネーミング変更を真剣に考える時期でもある。世間一般からパチンコに替わるネーミングを公募するのも一つの手だ。やらないより、やった方がいいのに決まっている。
パチンコに替わる爽やかで思わずホールに足を運びたくなるネーミングを期待したい。

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