ペロペロテロの影響はこれだけに終わらなかった。SNS時代に育った今の若者は、表と裏の顔を持っていることも明らかになってきた。Facebookは実名登録が基本だが、匿名性が高いSNSでも表と裏の顔を使い分けたりする。いわゆる裏アカでその人の本性が現れたりする。回転寿司を始めとする飲食店でのテロも仲間内だけで楽しむものが、誤って表に流出するケースが少なくない。
ペロペロテロ以降、企業で急増しているのが、新入社員などの裏アカ調査だ。調査会社も4月1日の入社式を控え営業活動に力を入れている。電子部品の商社では今年30人余りの新入社員が入社する。人事担当部長は躊躇なく調査依頼を掛けた。
「これまでFacebookで採用する人物の人となりは調べていました。でも、裏アカまで調べる技術は持ち合わせていませんので、入社予定者全員の裏アカを調べてもらうことにしました。本当の人間性はそこで初めて見えてくると思います。ウチでは入社5年目までの社員の裏アカ調査も依頼しました。今後の昇進の考課にもしたい」(人事部長)
裏アカ調査では、未成年での飲酒や喫煙、原付の無免許運転などが主だったものだ。バレると非常にまずい援助交際から学生時代のアルバイトテロなど明るみになって来る。裏アカからは将来起こすであろうパワハラ、セクハラなどの小さな芽が見えてくる。
さらにこんな事例もあった。
一流の国立大学出身者は、過去に動物虐待の写真を10人ほどのSNSのグループ内にアップしていることを発見されてしまった。
裏アカを作ったことすら忘れて放置しているケースもあるようだ。また、アカウントを削除しても一定期間は残っているようだ。
裏アカ調査は大手ホールでも行っているようだ。それまでは履歴書だけで人物本位の採用をしていた。SNSのチェックは一切行っていなかった。
その結果分かったことは、入社1年目の社員が業界では当たり前のことだが、スロットの設定や釘調整はもとより、会社の不満を裏アカで暴露していた。それだけではない。パパ活している女子社員も。
2人に共通しているのは表の顔は非常に真面目に働いていること。裏と表のギャップに驚かされた。しかし、それを理由に会社を解雇することはできないが、人事評価の査定対象にはなるだろう。
不動産業界ではペロペロテロ以前から入居者の裏アカ調査をしていた、というように新入社員の採用に当たっても裏アカ調査が当たり前の時代になってきた。

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