決勝戦は平日の午前8時からの試合開始だったが、視聴率は42.4%だった。準々決勝のイタリア戦では視聴率は48.7%に達した。これはWBCの歴代視聴率ではトップとなった。テレビ離れが叫ばれて久しいが、国民がこうして一体となって盛り上がるのは国際試合ならでは。
やはり大リーグから大谷翔平やダルビッシュが侍ジャパンに参戦していることも大きいが、1次リーグでは全くのダークホースだったヌートバー選手の走攻守の大活躍が試合を盛り上げた。特にヒットを打って出塁した時のペッパーミル・パフォーマンスは、侍ジャパンの選手にもすぐに伝播するほど、チームと一体になった。観客もペッパーミルを持参して応援するほどだ。
日系という枠でそれまで無名だった彼を招聘した栗山監督の殊勲打とも言える。
1次リーグに比べ、決勝リーグでの活躍はちょっと寂しかったが、このままヌートバー人気をほっておく手はないと、水面下で争奪戦が起こっているのが広告業界だ。
大手広告代理店の関係者が明かす。
「ペッパーミルといえば、胡椒ですから、香辛料を扱っているSB食品は狙っているでしょうね。それと、既にホームランバーというアイスクリームがありますが、ヌート・バーでアイスクリームメーカーも欲しいキャラクターですね。ヌーヌードルでカップ麺も考えられます。鉄壁の守備からは警備会社や保険会社も検討しています。無名だったのでギャラは2000~3000万円と安いのも魅力です」
パチンコ好きでもあるこの広告代理店関係者は、「私見」と断った上で、パチンコメーカーにこう提案する。
「ヌートバーのパチンコが出たら、パチンコ業界のイメージアップにも貢献するんじゃないでしょうか。ヌートバーのパチンコ台なら負けても悔しくない。パチンコと言えば、和田アキ子や中村玉緒を想像しがちですが、タンスのすえた匂いがする。ガラッとイメージを変える一番旬なタレントです」
パチンコ台で野球をモチーフにしたものは過去何機種も出ているので、可能性がないわけではないが、ま、実現性は低い。
ヌートバーとは話はそれるが、実現したら面白いと勧めるのがアニメ「スパイファミリー」だ。帝国劇場ではミュージカル版が上演されており連日満席の盛況ぶりだ。9割が女性ファンで埋まっている。
人気の理由はキャラクター設定が秀逸なこと。
主人公・黄昏は敏腕スパイで任務オペレーションのために急きょ3人の即席家族になる。
妻・ヨルは凄腕の殺し屋、娘・アーニャは超能力者。しかし、表向きは黄昏は精神科医、ヨルは市役所のOLと正体を偽って生活している。娘のアーニャだけが人の心を読むことができるので、2人の真の姿を知っているというわけだ。
スパイファミリーの方がパチンコとしては面白いものが出来そうではある。既に動いているメーカーはありやなしや、と。

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