そこで心配されるのが空き巣。最近はSNSやインスタなどを使って、今、自分は外で休日を満喫している様子を発信するが、これが空き巣にとっては「留守」のサインで、格好の材料となる。
週刊誌記者がGW期間中の空き巣対策の取材をかけることになった。これまで取材した人の中には空き巣犯もいたことを思い出した。何十年ぶりかで電話するとそのケータイはまだ使われていた。
空き巣犯の心理を取材することで、それが空き巣対策につながる。取材の趣旨を話して、空き巣に狙われないようにするにはどうすればいいか、と踏み込んだ。
すると時代を反映することが次々に明らかになった。
まず、都会では空き巣がやりにくくなっているので、地方へ遠征する。
4月26日、お茶の水女子大学付属中学校に水道工事を装い校内へ侵入した男が、悠仁さまの机の上に刃物が置かれていた事件で、29日夜、56歳の男が逮捕された。即位の日まで犯人が捕まったが、決め手となったのが街頭に張り巡らされている防犯カメラだった。
「都会は防犯カメラがいっぱいあるので足がつきやすい。街頭にカメラがないような地域を狙うが、空き巣もやりにくい時代になった」(空き巣犯)
最近は自宅にも防犯カメラを設置しているケースも増えている。しかし、空き巣犯はホームセンターでそのカメラが本物かダミーかを調べ上げている。
物色する時は焼き芋販売や灯油の販売などのアルバイトで、販売員になりすまし、防犯が手薄な家を探す。
「灯油販売は自宅の中まで運ぶことがあるので、特に家族構成も特定しやすい。灯油販売は情報の宝庫。『今度旅行に行く』とか話してくれる」(同)
この空き巣犯は、驚くことに景品交換所の強盗もやっていた、という。
「50~60回はやったが、一度も捕まっていない。空き巣をやるよりも景品交換所強盗の方が簡単」と豪語する。
なぜ、簡単かというと交換所のおばちゃんを抱き込むからだ。つまり、強盗犯とおばちゃんはぐるになる。
おばちゃんに接触する方法は、換金した時に何度か端玉景品をあげて、話のきっかけを作る。休憩で外に出てきた時に、会話の中からおカネに困っているかどうかを嗅ぎ分け、取り分は奪った金額の25%と持ち掛ける。
そういうことを地道に続け、乗ってくるおばちゃんを探す。
確かに、景品交換所強盗で犯人とぐるになっていたケースはある。もっとも20年以上前の話で今は、やっていない。

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