労働力が潤沢にあれば、雇用もできるが、少子高齢化や有効求人倍率の上昇でパチンコ業界では採用そのものが難しくなっている。
ちょっと前の話になるが、少子化対策として自民党の加藤寛治衆院議員が「必ず新郎新婦に3人以上の子どもを産み育てて頂きたいとお願いする」と発言したことがセクハラと批判を受け、すぐさま発言を撤回した。ネットではフルボッコ状態だが、この発言は正しい。
夫婦2人から最低子供を3人産まないことには人口が増えない。親は子供より早く死ぬ。この両親から子供を2人しか生まれていなかったら、両親が死んだらプラスマイナスはゼロとなる。だから3人以上産まないと人口は増えない。
第一次ベビーブームの時、出生率は4.3を超えていたが、今は1.44まで下がっている。結婚しない男女も増えているが、この出生率で推移すると2060年には日本の人口は8674万人にまで落ち込むことが見込まれている。
日本の労働力は確実に衰退して行く。となると、将来的にはホールも無人化を真剣に考えなければいけない。技術的にはホールを無人化することもできるが、それではホールの存在意義が薄れてしまうことにもつながる。
「パチンコは人手不足にも関わらず、コンビニや居酒屋、農業、工場のように外国人労働者を雇うわけにはいかない。その理由は遊技機の不正を恐れているから」と指摘するのはセキュリティー機器メーカーの関係者。
未だに遊技機のゴトは一掃されることもなく、手を変え品を変え脈々と続いている。過去、中国人にゴトをやられまくったトラウマもある。閉店間際のトイレの天井裏に隠れ、閉店後に裏ロムを付けられた。
「完全無人化システムが生まれないのは、遊技機の信頼性がないからです。遊技機メーカーが、100%セキュリティー対策が完ぺきな台を出さないと無理。カジノはバニーガールがドリンクを運ぶぐらいで、無人化のようなもの。基本は監視カメラでセキュリティー対策をとっています。無人化のオーダーがあればいつでもシステム構築はできます」
大手ホールほど抱えている従業員数も半端ではない。人件費削減のためにも無人化は乗り気だったが、集客にはマンパワーが必要、とトーンダウンした経緯がある。
募集しても募集しても人が集まらなければ、いずれ何十年か先には無人化ホールが登場しているかも知れない。
無人化と関係ないが、最後にこんなアドバイスをくれた。
「これからの時代、マッサージチェアの発想が必要です。つまり、あの台から離れたくない。あそこの台に座りたい、と思わせる」
そういえば、10年以上前、肩を指圧してくれるマッサージチェアがあったな…

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