パチンコ日報

ニュースにならないニュースの宝庫 

メーカーがイノベーションを起こすために必要なこと

斜陽産業になりつつあるパチンコ業界の救世主としては、三共のフィーバー機以来のイノベーションを起こす遊技機の開発が渇望されている。射幸性や換金に頼ることなく、本来の遊技としてパチンコアンチまでが思わず飛びつくような遊技機が登場すれば、業界もV字回復するというものだ。

ところが日本の企業ではイノベーションが起こりにくい、と言われている。

平成最後の大型上場となったソフトバンクは、上場初日は公募価格の1500円を下回る1282円の終値で引け、当初の期待を大きく割り込んだ。初値の時価総額7兆35億円が終値では6兆1371億円へ。1日で9000億円近くが目減りする前途多難な船出となった。

悲観材料は飽和したケータイ市場、政府からの電話代の値下げ要請、5G通信時代のファーウェイ基地局見直しなど喫緊の課題が山積している。そもそもソフトバンクはケータイ電話会社であってイノベーションを起こせる期待感もない。

今、アメリカ発の「GAFA」という言葉が話題になっている。

GAFAとは、グーグル(Google)、アップル(Apple)、フェースブック(Facebook)、アマゾン(Amazon)の4社の頭文字を取った名称。いずれもアメリカを代表するIT企業であり、4社は世界時価総額ランキングの上位を占めている。また、世界中の多くのユーザーが4社のサービスをプラットフォームにしている。
さらに4社に共通しているのはイノベーションによって時価総額を上げていることだ。

イノベーションが生まれる背景には色々な考えを受け入れ、多様性の中からスマホのような世界を変える製品が誕生する。

その点日本は島国のため昔から予定調和が重んじられてきた。常識からはみだすような意見は摘み取られてきた。全く新しい発想がなければ、イノベーションを起こすような製品やサービスは生まれない。つまり、人と同じことをする協調性が評価される日本はイノベーションが起こりにくい土壌ともいえる。

ノーベル賞学者でありiPS細胞研究の第一人者である山中伸弥教授は「違う分野の人と話すとインスピレーションとなって刺激を受ける。新しい考えに結び付く。同じ仕事、同じ生活をしている人は、同じ考えでやっているので、革新的な考えは起こらない」と明言している。

ここにイノベーションを起こす遊技機開発のヒントが隠されている。イノベーションを起こす会社は自由な発想を重んじる社風がある。

グーグルはフラットな組織で下からのアイデアを意思決定する。中間管理職にもみ消されないためである。

例えば、商品化すれば売り上げが今の100倍になる可能性があるが、成功する確率は10%しかない場合、日本の企業は大半がためらう。特にサラリーマン社長はリスクを冒さない。

GAFAはリスクを恐れることなくアイデアを実現する方を選択する。日本でイノベーションが起こりにくいのはこんなところにもある。

以前のエントリーでインド工科大学卒の人材を採用することを提案したことがあるように、とんでもない発想からイノベーションは生まれる。



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薄利営業と禁煙店で好循環

「ディスクアップを14台導入している。毎月200万円の赤字だが、トータルではスロットコーナーの利益は上がっている。満台で打てないと他の台でおカネをおとしてくれるから」(都内ホール関係者)とほくそ笑む。

コーナー赤字ではあるが、それだけ薄利で営業しているホールには、お客は集まるものだ。特にスロッターは客がいるホールを3~4軒回ってでも、お客の多い店を選ぶ。お客が多い店は設定も入れ、玉も出している。

「家賃の減額交渉ならまだしも、家賃滞納するホールも出てきています。そういう店は間違って1日でも赤字を出せば営業が続けられない。資本力のあるホールでも無駄なコスト管理して薄利営業に努めています。お客さんもそういうホールには敏感に反応します」(都内不動産関係者)

閉店を予定しているような店舗はガラガラで釘もガチガチになる。そういう店に行って「負けた」と嘆く方がおかしい。

2年後に迫る旧基準機の入れ替え、来年からの禁煙対策とホールには資金需要が増すばかりの中で、資本力がものをいう時代に突入する。

「毎年500店舗のペースで閉店していますが、単純に計算すると10年で5000軒減ることになります。首都圏ですら年末年始の大型店の新規出店も減っていますから、底は4000軒ぐらいとみています。ただ、業界にもピンチをチャンスに変える方法はあります」(同)

ピンチをチャンスに変えるとは、ズバリ来年4月1日から施行される受動喫煙対策法だ。ホールにとっては喫煙ルームを設けるコスト負担が強いられるほか、喫煙者のパチンコ離れが懸念される。

「禁煙化はパチンコ業界にはプラスの要因に働くと思います。そもそも日本人の喫煙率は2割を切っている。8割がタバコを嫌がっているのに、2割を大事にしていること自体がおかしな話。特に若者はタバコを嫌がる。禁煙化と薄利営業が嵌れば好循環になる可能性もあります」

関東圏で稼働が低迷しているホールが改装を機に一足早く完全禁煙ホールにしたところ、土日の稼働が予想以上に上がっている、という。平日の稼働は変化がないが土日の稼働が上がっている、ということはタバコを吸わないサラリーマン層が増えていることが推察できる。

その一方で、先月、全面禁煙店舗としてグランドオープンした大型店の稼働が揮わない。こちらは禁煙が問題というよりも他の理由がある。省力化を優先してパチンコ・スロット共に各台計数機を導入していることや、入口を入ってすぐに2階へ上がるエスカレーターと入口付近にある景品カウンターが右手にあるパチンココーナーへの動線を遮っている等と業界関係者は指摘する。



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電気グルーヴはパチンコ機になる予定だった?

ピエール瀧が麻薬取締法違反(コカイン使用)で逮捕された。筆者が瀧容疑者の名前を知るようになったのはNHKの朝ドラ「あまちゃん」で、女優の鈴鹿ひろ美が行きつけの寿司屋の大将役からだった。その後、同じく朝ドラの「とと姉ちゃん」では深川の仕出し屋の主人役で再会する。

そして、NHKの大河ドラマ「いだてん」では、金栗四三にマラソン用の足袋を作る職人役に抜擢されていた。

彼が逮捕されるまでミュージシャンであることすら知らなかった。電気グルーヴのヒット曲である「Shangri-La」は耳にしたことはあるが、それを彼が歌っていたことを知る由もない。

バイプレイヤーながら、テレビドラマ、映画、声優、CM、自身のバンドなどマルチな活動をしていただけに、撮り直しになるNHKや公開前の映画が中止になるなど、損害賠償は30億円とも50億円とも言われている。

在京キー局の記者が瀧容疑者の逮捕を受けて、パチンコ業界を取材した。パチンコ機は昔からタイアップ機は事欠かない。ミュージシャンや演歌歌手、タレント、お笑い芸人、グラビアアイドル、AV女優、プロレスラー、ゴルファー、著名人とありとあらゆる人物がタイアップ機になった。

映画は公開中止や延期、テレビCMはただちに打ち切りになるが、発売前の遊技機のキャラクターが事件を起こしたとき、メーカーはどういう措置を取るか。また、すでにホールへ導入されている場合はどう対処するのかを知りたかった。

「殺人事件や強制わいせつで被害者がいる場合は中止はやむを得ないが、薬物の場合は被害者がいないのでホールに導入済みの場合は、そのまま営業を続けることになると思う。それでネットで批判を浴びるだろうが」と記者の取材を受けた業界人は答えた。

発売後かなり時間は経過したが「モーニング娘。」はスキャンダルの宝庫だ。直近では後藤真希の不倫、吉澤ひとみの飲酒ひき逃げ事件も記憶に新しい。その他、矢口真里の不倫、加護亜依の未成年喫煙事件などもあった。

蛇の道は蛇。こういうことはメーカー関係者が詳しい。

「青木玄徳と高部あいの機械がお蔵入りになったはずです」とヒントが返ってきた。

女性アイドルグループ美少女クラブ31の元メンバーだった高野あいは、2015年コカイン所持で逮捕されている。
一方の仮面ライダー鎧武(ガイム)に出演していた青木玄徳は、2018年に強制わいせつ致傷の疑いで逮捕されている。その影響でお蔵入りになった、ということか?

今回の件で新たな事実が分かった。

「1年ほど前、メーカー名は分からないが電気グルーヴのタイアップ機を作ろうとしていた動きはありました。何らかの事情でお蔵入りになった。ミュージシャンの場合はヒット曲がたくさんあるほど作りやすい。まさにそういう意味では電気グルーヴは適していた。ピエール瀧も俳優として知名度も上がっているので、話題作にはなったかも知れません」(パチンコメーカー関係者)

お蔵入りになって不幸中の幸いだった。

ただ、メーカー側もタイアップ機の版権がすでに出尽くしているだけでなく、販売台数に対して版権料が高いこともあり、脱版権の方向に進んでいる。



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顧客対応能力を高めるコミュニケーションカードとは

新人の接遇教育ではロールプレイング研修が一般的だ。先輩をお客さま役に新人がスタッフ役を演じる。ロープレの目的は個々の接客スキルを向上させ、ホール全体のレベルを上げることだ。一口に接客の向上と言っても、その範囲は広く、終わりがない。

同じシチュエーションでも、スタッフによって応対が変わる。ロープレを行うことで個人個人の問題点や課題が浮き彫りになり、その対応策を具体的に考えて次のステップに進むことができる。実際にロープレで会話してみると、相手にうまく伝わらないことも経験する。頭では理解していても、それを相手にきっちり伝えることが如何に困難なことかを実感することになる。

パチンコ業界向けの教育・研修を行うデライト・コミュニケーションズは、業績向上につなげるためには、覆面調査と顧客対応研修(ロープレ研修)の組み合わせが必須との持論がある。

同社の覆面調査は業界に特化した400以上にのぼる項目を自店と競合店で比較する。競合店よりも劣っている点が明確になれば、その改善に向けて研修を組み立てる。

課題が浮き彫りになったところで、同社が基礎と対応力を養うために力を入れるのがロープレ研修だ。研修現場で使っている「シチュエーション別ロープレカード」は、ホール経験者の講師陣が独自に作成したもので、「ケータイの充電器はありますか?」「ロッカーはどこにありますか?」「会員カードを作りたいんだけど」などホール営業で想起されるケースが100項目網羅されている。

例えば、現場において「ケータイ充電器はありますか?」と聞かれた場合、会員には無償で提供するオペレーションでよくあるケースでは「会員カードはお持ちですか?」と聞く。会社のルールに従うためにまず会員かどうかを聞いてしまう。しかし、お客さまは充電器があるかどうかを知りたいわけで、会員かどうかの問題ではない。ロープレで確認し、お客さまの立場になると違和感があるファーストアプローチであることに気づく。

「ロッカーはどこですか?」と尋ねられた時も、シニア、ヤング、男女によって対応も違ってくる。ロッカーの場所を尋ねるということは常連客ではない、という判断になる。年配客なら口頭で案内するよりも、その場所まで案内して、ロッカーの使い方まで教えた方がより親切になることが分かってくる。

「会員カードを作りたい」と言われた時もブースに案内して、身分証明書の提示を求めるよりも、「ありがとうございます。ご本人確認のために免許証はお持ちですか?」とする方が印象もいい。

同じ項目でもお客さまの年齢層によって何を求めているか、何を期待しているかをロープレを通して、皆で考えることが差別化につながって行く。

ロープレで対応力が磨かれて行くことで、スタッフの質そのものが上がって行く。対応力を磨くために、カードの裏には敢えて答えが書かれていない。書くとそれがマニュアルになってしまうからだ。

研修で使っている「シチュエーション別ロープレカード」は教材にも関わらず、研修を受けたホールから「効果的なツールなので販売して欲しい」という声が挙がるようになった。



カードは100項目。一般対応、入会対応、クレーム対応の3項目に色分けされ、このほど正式にリリースされた(依存対策版は3月15日販売開始)。

教育というと重たく、拒絶感が出てくるが、「シチュエーション別ロープレカード」はゲーム感覚で使えるので、若年層にも評判が良い。

コミュニケーション能力はトレーニングを積み重ねることで高まって行く。コミュニケーション能力の高いスタッフにはファンも増える。それが、顧客をホールに引き付けるグリップ力にもなる。

シチュエーション別ロープレカードの問い合わせはこちらから。




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受動喫煙対策法施行後、ホール内でタバコを吸った場合

泣きっ面に蜂とは、NHKの大河ドラマ「いだてん」のことだ。スタートから9%台という一桁の低視聴率に喘ぎ、1年の長丁場が持つのか、と心配されていたところに、主人公に足袋を作る重要な役どころだったピエール瀧が、コカイン問題で番組を降板させられたが、それだけではない。

公益社団法人受動喫煙撲滅機構は、劇中に受動喫煙シーンが頻繁に出ることに対して、「時代に逆行し受動喫煙被害の容認を助長する恐れのある表現は看過するわけにはいかない。今後、受動喫煙シーンは今後絶対に出さないでほしい」とNHKに申し入れをした。

これに対してNHKは「キャラクターを表現する上で欠かせない要素として描いております」と説明。そのうえで「演出上必要な範囲にとどめております」と配慮していくことを明らかにした。

ドラマとはいえ喫煙シーンにケチが付けられる時代である。そこで懸念されているのが、ホールの受動喫煙対策だ。2020年4月1日からは、ホール内も全面禁煙になるのだが、ユーザーの禁煙が守られるか、ということだ。

日本人の喫煙率が18.2%(2018年JT調べ)と20%を切っているのに、日遊協の来店客調査によるとパチンコ客の喫煙率は58.2%と驚異的な割合を誇っている。

パチンコ客の喫煙率が高い理由に「負けてイライラするからタバコを吸いたくなる」というのがある。「打ちながら吸えないんじゃ、ホールへ行く理由がない」とヘビースモーカーパチンカーはいう。

また、「打ち方を見ていると、タバコを吸う本数の多い客ほど、重度のパチンコ依存症になっていると思われる客が多く見られる」という意見もある。

いずれにしてもパチンコ客とタバコは親和性が高いわけだが、受動喫煙対策法が施行後に客がホール内でタバコを吸ったら誰が罰せられるのか?

違反した場合は罰則規定がある。

都道府県などの指導や勧告、命令に従わない違反者=禁煙場所で喫煙した個人に30万円以下、禁煙場所に灰皿などの喫煙器具や設備を設けるなどした施設管理者に50万円以下の過料を科すことになっている。

屋外でも喫煙が禁止されている場所では当然、吸った本人が罰せられる。

ホールでいつもの習慣で打ちながらタバコを吸っている客に対して、ホール側が気付かずに、ホールが注意しなかった時は、施設管理者であるホールにも責任が問われることになるのか、ということだ。条例違反でホールが罰せられてしまうのか? そんなことを心配する声もある。

組合でその辺の見解をまとめておいた方がいい。



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