パチンコ日報

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大衆路線化は収益の悪化を招くだけ!?

シンクタンクの研究員が「1人だけの主観」と断った上で、独自に試算した15~20年先のホール軒数を2500~3000軒、と弾き出している。

研究員が目を付けたのは、今のパチンコを支えているとも言える団塊の世代だ。昭和22年から24年生まれの戦後のベビーブーム世代で今や70~72歳になっている。

団塊の世代は恵まれた世代、勝ち逃げ世代とも言われ、高度成長期とバブルを楽しんだ人達が多い。何よりも特徴的なことは年金の支給額も多い世代であること。夫婦で手取りが30万円以上もあり、余裕で老後を暮らせる。

昭和の高度経済成長時代は給料が右肩上がりであったため、給料の2割を貯金できた時代だったため、他の世代よりも多くの金融資産を貯めている。年金と預貯金で一番おカネに余裕がある世代でもある。

そもそも団塊の世代は若い頃からタバコとパチンコをやっていた世代なので、会社をリタイア後もおカネに余裕があるので、パチンコを打つことができる。

この団塊の世代が鬼籍に入る10年、15年先はどの世代がパチンコを支えているのか?

「レジャー産業に若者がどれだけおカネをかけているか、というデータもありますが、今の若者はレジャーにはほとんどおカネをかけません。ほとんどがケータイ代で消えて行く。20~30代はパチンコにはほとんどおカネを使っていません。依存症とタバコのイメージが悪い。若いときからパチンコをする生活習慣がないと年取ってからもパチンコは打ちません」(研究員)

若者は今やスロットから始め、パチンコもかじってみるが、やはりスロットに比重を置く傾向が続いている。将来的にはパチンコとスロットの設置比率が逆転していることは想像に難くないが、完全に6号機に切り替わった時がスロットの天下分け目とも言える。

ここで、研究員が疑問視するのは「大衆娯楽化路線」だ。パチンコは昔から大衆娯楽の雄としてその地位を築き上げてきたが、この方向性が曲がり角に来ているようだ。

「射幸性を落として、おカネを使わせないようにしていますが、大衆化すればするほど収益が悪化して経営が苦しくなるだけです。大衆化すればお客さんが増えると思っているのでしょうが、習慣がないと客単価を下げたところでお客さんは増えません。これからのパチンコの方向性は富裕層向けです。4パチが打てる富裕層がパチンコをすることが恥ずかしくなく、また来たくなる店づくりのポイントは複合化。そこへ行けば設備が整っていて1日を過ごすことができる」(同)

確かに今や4パチが打てるのは一部の“富裕層”。そういう意味ではもはや大衆娯楽ではない。

20年先に3000軒にまで落ち込まないようにするには、今と真逆の営業方法を取るしかない。



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