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パチンコ業界から転職してほぼ10年になりました。
退職後に大学へ通い直して、今は病院で働いています。3年ほど約800床の一般急性期病院の消化器内科で働きまして、現在は精神科の超急性期病院で働いています。
ギャンブル依存症の方の入院は極々稀にあります。といっても、主となるのは、記事でも書いた通り、うつや統合失調症、軽度知的障害です。
ギャンブル依存症の方への治療法が確立されておらず、精神科で治療というより、専門の施設で生活するということが多いのではないでしょうか。
土地柄もあり、生活保護者の入院もありますが、生活保護者でパチンコしてる人もやはりいます。
ギャンブル依存症の研究は以前より進んでおり、MRIによって、脳の器質的変化があることが発見されたりしています。
今後、治療法が確立されることに期待しています。現在の病院では、アルコール依存、薬物依存症の方の入院はそこそこあります。退院しても繰り返し入院となる方も多いですね。
また、家族の疲弊も大きいです。共依存となっているような家族もいます。依存症の場合、家族に対するケアというところもフォローしていく必要がありますが、あくまでも本人の治療が優先ですので、そこまではなかなかできていないのが現実です。
この記事になったコメントでも書いているように、この方は病的ではないです。ただ、解雇されたりして、借金をしてまでもパチンコを続けたとしたら、それは病的な依存症と判断されるでしょう。
どなたかが書いているように依存症予備軍かもしれません。アルコールや他の依存症も同様で、自制が効かなくなり社会生活が破綻すれば、やはり治療が必要となります。
依存症に陥った場合、治癒することはありません。アルコールや薬物同様、ギャンブルにしても完全に治癒することはなく、常に手を出さないという状態を続けていく、またはいけるというのが、回復した状態といえるでしょう。
ギャンブル依存症は、自然治癒、治癒としていますが、自然回復できる病気です。現に、消費者金融で最大400万ほど借金した私がこうして回復し、もう10年もパチンコしていません。
最後にパチスロしたとき、千円をサンド入れて打ちはじめたら吐気がしたのを今でも覚えています。退職後直後だったので、これからへの不安が大きく、この千円、この時間にとてつもない恐怖を感じたように思います。
パチンコ業界がなくなればよいとは思っていません。知り合いも多いですし。ただ、少しでも依存症で苦しんでいる本人、家族が適切に治療され、社会復帰できるようになればよいと思います。
依存症も業界の膿のようなものですので、出しきればよいだけです。そのために業界がどうすればよいかをまだまだ考えていく必要があるのではないでしょうか。

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