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社内仮想通貨を使って褒める社風を作る

会社で褒めることがブームになっている。ヤマトホールディングスの「満足バンク」、JALの「サンクスカード」、ユニクロの「ポジカ」、ザ・リッツカールトン東京の「ファーストクラスカード」などがそれで、名称は違えども取り組んでいる内容は同じだ。

ヤマトホールディングスは「満足バンク」を導入する以前は、受付とドライバーの仲が険悪で辞める人が多かった。社員同士がイントラネットの中で、記名式で誰が誰をどのように褒めたかが分かるようになると、辞めることを思い止まっただけでなく、褒められていることによってモチベーションが上がり、過去最高益につながって行く。今や人材育成のための「褒める」ことに関する専門書籍も百花繚乱だ。

その背景にはアメリカ型の成果主義が行き詰ったことなどが挙げられる。そもそも終身雇用制が崩壊し、アメリカ型のトップダウン経営を導入して日本はおかしくなった。トップダウン型ではノルマが達成できたかどうかだけが評価対象になり、できなければ叱られる。仕事はやらされるものとなり、仕事することが楽しくなくなる。

終身雇用制時代の日本の企業は、ボトムアップ型で、サラリーマンは仕事に遣り甲斐を持って働いていた。これだけ世の中が不況で閉塞感が漂うと、ちょっとした褒め言葉が励みになり、ポジティブになれることが注目されるようになってきた。

遊技機やゲームソフト開発のナツメアタリがリリースした「ハッピーコイン」は、ブロックチェーン技術を応用した社内仮想通貨システムだ。

「褒める」や「ありがとう」の気持ちをメッセージと共にコインを仲間のスマホやパソコンに送るシステムで、これをきっかけに「褒められる」ことで行動が変わり、社内コミュニケーションも活発化することで、定着率のアップにもつながって行く。



システムの流れはこうだ。

毎週、全社員にコイン(レッド)10枚が各自のスマホやパソコンに支給される。それを、相手にメッセージと共にコインを送る。枚数は各自の感謝の度合いで選ぶことができる。もらったコインはブルーコインに変わり、そのコインは他の人にあげることはできない。

支給された10コインは1週間の期限内に使わなければ消える。

「普段は評価にならないような、ちょっとしたありがとうの感謝の気持ちを相手に伝えることができます。『荷物を運んでくれてありがとう』『ゴミ捨てありがとう』『残業に協力してくれてありがとう』などとメッセージを付けて送ることで、もらった方はうれしいものです。特に新人は怒られてばかりで、すぐに会社を辞めてしまいますが、メッセージがあるだけでも頑張ろうという気が湧いてきます。会社の評価は年1回の昇級の時ですが、これは日々の頑張った感を評価するシステムです」(森滿信治取締役)

溜まったポイントは商品と交換することもできる。社員食堂のある会社ではポイント対応もできる。年間で一番褒められた人を社内で表彰するもよし。褒める仕組みが出来上がることで社内のコミュニケーションの活性化が図れる。




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