部下を大きな声で注意しながら机を両手で「バンっ!」と叩けばアウトとか。
パワハラ認定の基準は、グレーゾーンがあるので要注意だ。弁護士によって見解も違ってくる。
気をつけなければならないのは、1対1で話すケース。録音されている時もある。
知人の女性は大手遊技機メーカーにいた時代の話をこう打ち明ける。
「社員の誰もが録音しています。それは社内の常識。だからみんな言動に細心の注意を払う。男性ならばスマートフォンを胸ポケットに入れておけば簡単に録音できるから楽よね。それに比べて女性はたいへん。でもそれなりの方法をみんな会得している(笑)」
そのメーカーは昔、上司のパワハラやセクハラが多かったと言うこと。今は改善されたようだが、念の為に録音する人もいる。
ホールでは、中途採用が盛んなため、時には歳上の部下を持つ事もある。
私もふた回り上の部下を持ったことがある。敬意を払いながら仕事をしたものだ。
最近の新米管理職に話を聞くと、今まで支えた上司を真似て部下の世話(管理)をするケースが多い。
これはちょっと危険を孕む。フレンドリー過ぎたりすると、歳上の部下の自尊心を傷付けたりするケースもあるのだ。
色々面倒だから、管理職になりたがらない人も現代は増えた。管理職になったら、どうやったら良いか相談されるケースも増えた。
そんな質問がくると私はこうアドバイスする。
「笑顔で丁寧語、時には敬語を使って下さい」
歳上の部下Aさんに、書類の作成を頼む時のケース。
①笑顔で「Aさんいつもありがとうございます。先週の活動報告書ですが、明日の17時までに頂戴できますか?宜しくお願いします」
同じ内容でも、
②「先週の活動報告書を明日の17時まで出せるかな?」
歳下の部下にも①のような丁寧な依頼を常日頃実施していれば、パワハラのような言動はすごく少なくなるし、相手がパワハラと受け取る要素も軽減される。
フレンドリーな関係を望む管理職もいるが、私はフレンドリーは時には危険だと思う。
フレンドリーと同じ効果があるのが、笑顔で丁寧語。
実際に笑顔で丁寧語を実践して効果を上げる方々が増えている。
「Aさんあれやってー」よりも「Aさんあれをやって頂けますか」の方が受け取り側は気持ちが良いし、発言側も普段から落ち着いた対応が出来る。
20歳代の正社員が、60歳くらいのパートさんにデカイ態度を取るケースは一般社会では多い。
若い頃からこんな態度をとっていると将来パワハラが萌芽する。
つづく

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