パチンコ日報

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投資対象外の最右翼がパチンコメーカーという不名誉を払しょくするには

パチンコ機向けのLSIメーカーのアクセルが、パチンコ市場が縮小する中で業態転換に苦しんでいる。

部品を供給するメーカーは各業界の動向調査を行っている。その業界、あるいはメーカーが成長するのか衰退するのか、今後の投資対象先として適しているか否かを判断するためである。

で、不名誉なことに投資に適していない業種の最右翼にあるのがパチンコメーカーという結果が出ている。スロットメーカーはパチンコよりも2ランクぐらいまだ「まし」という評価だ。

パチンコよりもスロットの方が、評価が高いのはユーザーが若い、という点だ。外部の目には1パチを打っている客は老人しかいないように映っている。

スロットは複雑なゲーム性とコンテンツが若者向けしていて、ゲームと一緒で複雑さが人気の後押しをしているが、パチンコはハンドルを捻るだけで複雑さはさほどないので、若者はパチンコには興味を示さない、としている。

パチンコはヒット作が出ても一時的なもので、今の産業構造を変えない限り20年、30年後の販売台数は今に比べて8割減。一方のスロットは5割減、と予測している。

他にもパチンコの弱点はある。スロットはいわば置くだけですぐに使えるが、パチンコは島補給設備がかかる。この設備費もバカにならない。封入式が今後どの程度普及するかは未知数だ。

パチンコメーカーが投資対象として評価されない最大の理由は遊技機価格にある。この30年間で機械代は倍以上に跳ね上がっている。一方の日本人の給料は倍にはなっていないところに、すでに乖離がある。最終的に機械代を払っているのはユーザーである。

本来、遊技機価格を上げられる理由は他社が追従できない1社だけの独自技術で、機械がバカ売れするのなら可能だ。しかし、現状はメーカーが横並びで価格を上げてきた。

パチンコメーカーは販売台数が減るのを機械代を上げて利益を維持してきた。それはタコが自分の足を食べているのと同じ道理である。会社を存続させるために、機械代を上がれば新台を買えないホールがどんどん脱落していく。それは自らの顧客を自らの手で葬っているのと同じことだ。

ホールは新台を4円コーナーに入れて早期回収を図り、それを1パチに回すが、そんな方法も限界が見えてきている。回収モードでは客も逃げる。そうなれば4円のお下がりで1パチコーナーを運営する方法自体も破たんする。矛盾だらけでいつ破裂するかもわからない脆弱な市場構造である。

ホール軒数が減るということは、パイが縮小するわけだから当然、メーカー数も減るということを意味する。

販売台数が下がれば、製造コストは逆に上がってくる。パチンコメーカーが生き残るとすれば、生産を海外に移して製造コストを下げ、販売価格を下げても会社を維持できるように努力するしかない。

東日本大震災の教訓が生かされることなく、北海道地震では再びパチンコホールが叩かれた。後は業界が一丸となってパチンコの悪いイメージを払しょくすることをやらなければ、ますますパチンコは白眼視され、新規客開拓どころではない。

パチンコメーカーに入社すれば一生安泰も今や昔。パチンコのイメージアップ大作戦は急務でもある。



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