パレートの法則は原因と結果に偏りがあることを教えてくれる。それによってどこに経営資源を投入すべきかが見えてくる。
パレートの法則を営業で使う場合、売り上げ上位2割の顧客が誰か、ということは顧客管理システムで分かる。大事なことは上位2割の顧客を特に大事にすることだ。
そのためには、まず、上位2割の顧客が離反するような、事象は作らないことだ。出玉の要素以外で離反させないためには、ハイパフォーマ人材の育成が求められる。
顧客満足とは「いかに顧客に喜んでもらうか」という漠然としたものではなく、「お客さんがサービスを利用する前に抱いている事前期待を、利用後の実績評価が上回れば満足していただける」と定義している。
事前期待以上のサービスを提供することで顧客満足度はグンと上がり、固定化、リピーター化が図れる。
ハイパフォーマ―人材とは事前期待以上のサービスが提供できる人材ということになる。
では、具体例を挙げて紹介しよう。
エピソード1
ある店舗での出来事。スロット「ハナビ」で朝一投資1000円。BIG中にハズレが出現してしまった。早い時間で合計3回ハズレを確認する。結果、獲得枚数4500枚、と満足のいく着地点となった。
当日は高稼働にもかかわらず、クリンネスは行き届いていた。接客も好意的で好感触な店だった。
極めつけはジェットカウンター対応だった。
「お客さま、ハズレが出てしまいましたね。逆角の〇〇番台も出ていたみたいです。お楽しみいただけましたか?」と若い女性スタッフの一言。見れば名札には初心者マーク。新人スタッフからの一言が勝ちの記憶をさらに増幅させた。
エピソード2
昨年末、県内初出店した店舗での出来事。
時期・エリアの問題で認定機は設置できなかった。近隣には大型店が存在。そんな理由から苦戦が予想された。しかし、オープンから1カ月以上が経ってもオープン当時の余韻を残しながら稼働をキープしている。
新店準備においてクリンネス、接客についてはエリア上位店舗のレベルにしっかり合わせている。
その中で、一見、不可解な場面があった。
スロットコーナーでミドル層の男性客が遊技していた。フロアはきれいに保たれているので落ち玉や、落ちメダルはない。
ある瞬間、若い女性スタッフがその男性客に対して「メダルが落ちていましたよ」と下皿にコインを戻してくれた。
男性客は「ありがとう」と礼は言ったものの、落としている可能性は低い。それをきっかけにしばしのコミュニケーションがあり「お楽しみください」と言って巡回に戻った。
いずれのシーンもお客さんの記憶には大きく残った。
パチンコ店を選ぶとき純粋想起するのは3店舗と言われている。その時、このような記憶が作用する。再来店動機の一つにつながる。

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