IRカジノの実施法案が閣議決定した4月27日、大阪市のグランフロント大阪で「第1回関西IRショーケース」が開催された。これはIRの理解を求めるための展示会とセミナーで、日本進出を目論むメルコリゾーツ&エンターテインメント、MGMリゾーツ、ゲンティン・シンガポール、シーザーズ・エンターテインメントなど海外のカジノオペレーターなどが出展した。



実施法案が閣議決定した絶好のタイミングでの開催となったが、大阪で開催されたことは、IRカジノの第1号が大阪で“当確”を意味するものでもあった。日本の政財界だけでなく、海外オペレーターにとっても日本で一番IRに適している立地条件であることは衆目の一致するところだ。
海外オペレーターのブースは、これまでの実績などをパネル展示したり、イメージ映像を流す程度のものだった。各社が共通していたことは、カジノのカの字も出していないことだった。むしろ、カジノ色を消している、というほうが近い。
なぜなら、日本国民の7割はIRカジノができることを反対しているために、カジノに触れることは寝た子を起こすようなものとの判断だろうか?
IR誘致に熱心な大阪府は1年間の試算で外国人観光客が700万人、日本人客が1500万人の計2200万人が訪れ、6300億円の経済効果があり、税収は2500億円に上るとしている。
これに対してIRコンサルタントは「箱モノはキャパがあるので年間の動員数は必然的に決まる」と前置きして「会議やコンベンションで500万人、カジノで600~700万人、エンタメ施設で300~500万人」と推計する。どう見積もっても1400万人~1700万人だ。
ちなみに、USJの年間来場者が1460万人である。
IR成功の秘訣はエンタメ施設のかかっているといっても過言ではない、という。逆に言うとエンタメ施設が機能しなければ失敗する、ということだ。
大阪府は来場者を2200万人と見込んでいるが、IRの市場は地元市場と一般観光市場、誘発市場(カジノがあるから来る)の3つに大別できる。
地元市場とはカジノ以外の利用を指す。観光市場は読んで字のごとく。関西への観光のついでに立ち寄る。誘発市場は海外オペレーターの腕の見せ所で、中国人を筆頭にアジア全体からどう日本に集客するかにかかっている。
わざわざ足を運ばせるにはエンタメ施設が重要なカギを握るとされているが、夢洲から距離が近いUSJの位置づけをどう連動させるかだろう。
IRができれば、新たな雇用が7万人生まれる、とされている。施設で働く人たちの交通需要や住宅需要も生まれる。IRの仕入れも地元企業を使うことになる。これらの需要が地域の活性化になる。
一方、カジノオペレーターは粗利の30%を自治体に納付金として納めることが決まっている。これとは別に法人税も払わなければいけない。客の負けで成り立つカジノの贖罪のようだ。
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