そもそもハラスメントとは何か?
一般的には相手が嫌がることを言ったり、行動に起こすことを総称してハラスメントと呼んでいる。会社の上司が部下をいじめるハラスメントから色々なハラスメントが派生して行った。
そして、今、ホール現場で問題になっているのがスメル・ハラスメント、略してスメハラだ。あまり聞き慣れないハラスメントだが、スメハラの定義はこうだ。
きつい体臭や香水などにより、周りの人に不快感を与えるにおいによる嫌がらせをスメル・ハラスメントという。本人に意識があるかないかは場合にもよる。
ホールスタッフのA子(30)さんは、勤務歴2年。入社当初はなんともなかったのだが、去年の夏あたりからA子さんの体臭がお客さんの間で問題になるようになった。
その臭いは腋臭の臭いでもなければ、汗臭さから来るすえた様な臭いでもない。誰もが嗅いだことがないような臭いで、むせる様な臭いだという。
お客さんはA子さんが対応した後、A子さんの臭いをかき消すために、遊技説明のパウチで扇ぐほどだ。
A子さんが歩いた後にはA子さんの体臭が何メートルにも渡って残るほどで、その異様な臭いがどれほどかは想像がつくというもの。
制服のクリーニングもA子さんのものだけは、消臭もオプションで行っているほどだ。
同僚もA子さんの臭いが気になっているが、口に出すことはなかった。
この問題がオーナーにまで上がった。オーナーは悩んだ。どうA子さんのことを伝えるか。体臭の問題は病気かもしれないので、デリケートだ。ましてや女性なのでおいそれと簡単には伝えられない。
体臭がきついから会社を辞めてくれ、といえばそれこそパワハラで逆に訴えられるかもしれない。
悩んだオーナーは顧問弁護士に相談した。A子さんを傷つけないように体臭のことを伝えてもらうことになった。その場合、男の弁護士よりも女性の弁護士から伝えてもらうようにした。
お客さんにはA子さんの体臭がスメハラになっている以上、A子さんが接客することで客離れにつながれば、ホールへ損害を与えることにもなる。
強烈な香水なら使うのを止めてもらえばいいが、体臭はそういうわけには行かない。腋臭は手術で治ることもあるので、原因を究明して手術で治るのなら、手術を勧めることも一つの方法だろう。

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