これに来年からの低射幸性時代がダメ押しとなって、経営意欲を失くしてしまったのか?
買い手側もこれまたよく知っている社長の会社で二度ビックリだ。でも、出店意欲があるホール企業は、低射幸性時代をチャンスとして捉えている、ということでもあろう。
「MAX機がなくなって、スロットもAタイプの時代になって、本当に娯楽を楽しむ時代に戻れる。高射幸性機がなくなれば、16割分岐営業に戻す。これなら無駄なおカネをライターに使う必要もなく集客できる。旧基準機を外したものが損をするとばかりに、再認定で旧基準機にしがみついている。そんな考えではこの先3年持たない」(中堅ホール関係者)
本来の娯楽産業だった時代に戻る覚悟がなければ、業界から退場する。そのきっかけを作ったのが遊技機規則の改正だった。
ホールが淘汰されれば、必然的にメーカー、販社にもその影響をもろに受けることになる。かつては中小メーカーが大手メーカーの傘下へ入った時代があった。その理由をメーカー関係者はこう解き明かす。
「中小メーカーであっても日工組メーカーであることは金看板だった時代があります。貴乃花親方のように協会に反旗を翻すようなメーカーが出てきたら組織の秩序が乱れる。倒産しそうなメーカーが外資の黒船が買収して業界を引っ掻き回されることを大手メーカーが恐れたわけですよ。でも、業界自体の魅力がなくなれば、黒船も来襲しませんから、中小を助ける大手もいない」
奥村遊機が倒産したのはそういう理由があったのかも知れない。
スロットの方も5.9号機になってからは瞬発力がないために、見向きもされない。6号機はさらに出玉が規制される。大手メーカーはパチンコもスロットも両方を開発しているが、主力がスロットのメーカーは相当な危機感を感じている。
そこで水面下で進められているのが大手同士のホールディングス計画である。経営統合の壁になっていた問題もクリアになりつつあるので、一気に進むかも知れない。
フィーバーブーム以降に業界に参入した人は、業界がここまでどん底に突き落とされるとは想像もしていなかった。
「警察にガツンと顔が効く政治家が欲しい」という声がどこからともなく聞こえてくる。

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