閉店理由は2017年4~9月期連結決算の最終損益が、同期間としては初めての赤字となったためだ。その要因として、人手不足を背景とした人件費の高騰や、原材料費の値上がりが挙げられる。
安売りにも限界があって290円を止め、500円の新メニューに変更したが、値上げ感が響いてすぐに中止。100円値上げの390円で中華そばを復活させた。
客単価が高ければ人件費の高騰分を補えたかもしれないが、低価格路線の店舗の場合は、人件費が高騰すると採算が取れずに、もろに経営を圧迫する。
人手不足による人件費の高騰はパチンコ業界へも逆風が吹き荒れている。不人気業種は時給を上げて人を募集するしかないが、時給の高さが魅力だったパチンコホールのアドバンテージも今はない。ホール以上の時給を出す業種がどんどん増えている。
4パチが揮わなくなって以来、ホールは年々売り上げを下げており、1パチ主体では幸楽苑のように高い人件費を吸収できなくなる日が来るかも知れない。
人手不足倒産を招かないためには、今いる社員を辞めさせないことが一番だ。いわゆる従業員満足だ。これについては、ホール企業も取り組んでいるところは少なくない。
特に最近は福利厚生に力を入れている。例えば保養施設エクシブが格安で使えたり、働き方によってポイントを与えて、そのポイントで多彩なポイント商品と交換できるシステムを導入している。
確かに、ないよりはましだが、要はモチベーションをいかに上げるかは、関わっている仕事の質によって変ってくる。
パチンコが本当に人々の幸せにつながっている、という自覚さえあれば、おカネには代えられないモチベーションがそこには生まれてくる。
戦後の混乱期の娯楽がなかった時代のパチンコは、仕事帰りに玉を弾いて景品のタバコを取ることが、明日への活力を与える役目を果たしていた。
今どきそんな話を出してもその時代を経験していない世代ではあまりピンとこない。おカネに代えられないモチベーションアップにつながっていたのは、休止になったパチンコ情熱リーグだったりする。
何かと批判も多かったが実際に参加してみると、その取り組みに共感を覚える。お客さんに喜ばれる取り組みを真剣に考え、それを実行して実際に喜ばれ、リピーターにした時が働く側の最高の喜びでもある。

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