当該ホール企業のホームページを拝見すると、つい最近、ホームページが刷新されたばかりで、女性社員の活躍ぶりを紹介するページを読んでいると、とても上層部が買い手先を探しているホール企業とは思えない。
ホールの主力が1パチになって久しい。1円がダメなホールは0.5パチに手を出す。誰も座らないコースを放置するよりは0.5パチコーナーを作って、少しでも安く、長く遊んでもらうための苦肉の策だが、0.5パチは禁断の領域でもある。手を出した時点でそのホールは終わってしまう、というジンクスもある。
20店舗クラスのチェーン店も年々売り上げが下がり、規則改正でますます来年から先が見えてこないので、社員ごと引き受けてくれるなら会社ごと売却したい、とトップは考えているのかも知れない。
これ以上貸し玉料金が下がっていくと、パチンコという商売自体のうま味がなくなる。4円の復活が厳しいのなら、2.5円という選択がある。
「100円で割り切れる数字を考えた場合、1円、2円、2.5円の3通りがあった。1円は毛頭からなかった。当時、お客さんは4パチは1箱を5000円で勘定していた。これが業界の定番でもあった。16割営業で2円だと5000円にするには4000発が必要になる。2.5円で14割営業なら2800発で5000円になる。3000個箱に上げ底をすれば、1箱5000円になる。これなら違和感がない。2.5円でも成立する。ギャンブルの醍醐味を少し、残しつつ柔らかく遊んでもらえるのが2.5円パチンコである、という結論に達した」(2.5パチ先駆者)
この方法で10年ほど前に1割稼働だったホールを6~7割稼働に押し上げることに成功した。
しかし、業界の流れは圧倒的な勢いで1円に驀進して行った。2円や2.5円はほとんど普及することはなかった。
「2.5円パチンコは、1次商圏だけでなく、2次商圏でも導入しているホールはありません。1次商圏にお客さんがいないのなら商圏を2次商圏まで広げることでしか、お客さんを増やすことはできません。どこもやっていない営業だから遠くからお客さんがやってくる」(同)
0.5パチをやるぐらいなら、まだ、2.5円の方が未来はある。1円よりも売り上げ、利益も上がる。貸し玉料金のデフレだけは避けなければならない。

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