業界はなぜ、1円を選択したかを改めて検証しなければならない。それは等価が主流となり、スタートが回らない→カネが続かない→客離れのスパイラルを止めるために、4倍玉が借りられる1パチがスタートした。
この時、業界は射幸性の高い機械が主流となっていたので、等価営業を止める選択肢はなく、1パチを選択した。1パチを選択する前に、等価を止めて、40玉交換に戻す努力をしていれば、ここまで4円が壊滅状態になることはなかった。風俗営業という枠で縛ら得ている以上、自由競争はやってはいけない業界だったのに、独禁法に触れることを恐れたのか、警察が自由競争を認めてからおかしな方向へ進みだした。
等価で躍進したホールが、今となっては等価に苦しめられている。
「新規で出店した10店舗以上が当初の計画通り行っていません。全敗です。地方によって売り上げが半分以下になったところもあります。基本、赤にはなっていません。かろうじて黒ですが、会社には貢献していません。地方のどうにもならない店舗を閉めて行くことも考えなければなりません。ただ、撤退しただけでマイナスイメージが出る。地方はともかく都内の撤退はできない」(ホール関係者)
ただ、脱等価の試みもチャレンジしたことはあった。すっかり、等価に慣れ親しんでいる客からすれば、交換率が悪い店を選択することはなかった。時期が早かっただけで、今、やればまた違った結果が得られるかもしれない。
「出し過ぎてもお客さんがいつかない。昔のように固定客をじっくり作れない。等価だから見切るのが早い。等価ではない時代には出して固定客を作れた。4円復活の方法が見つかりません。新台が出なくなったらウチも終わりです。新台に頼らない営業には至っていないのが現実です。店にお客さんがいついているのではなく、新台にいついているだけですから」(同)
一度転落した大手が今復活してきている。新店の大型店がいずれも好調だ。苦汁を舐めた経験から現場に任せる社風に変わり、風通しが良くなったことが奏功している。
ディスカウント大手のドン・キホーテは値付けまで現場に任せて業績を向上させているように、時代の流れについていける人材に権限を任せた方がいいのかも知れない。

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