儲かるからやる。儲からなければ売却とばかりに、会社ごと身売りするM&Aも加速の勢いを増してきた。まさに、パチンコ業界は困難期、混乱期を迎えようとしている。
しかし、業界で生き残ることに腹をくくっている経営者は、この困難、混乱期だからこそ真剣に考えることで生き残る道筋も見えてくる。
今後のパチンコビジネスを真剣に考えるホール企業をサポートするアミューズ・ファクトリー(宮川雄一社長)が、11月15日、東京・八重洲で「パチンコチェーンとして儲かり続けるためのビジネスモデル研究会」を開催する。同社は「今後も儲かり続け、生き残るためのヒントや考え方を提供する場」を目的に、これまでビジネスモデル研究会は支援先ホールを対象に行ってきたが、今回は第20回開催を記念して、会員以外の一般ホール企業も参加できる。
来年2月1日から施行される改正風営法を受け、売り上げ、粗利は下がり淘汰が早まることが予想される。ここを持ちこたえるには、台当たりの初期投資を軽くするために、ダイナム式のローコストに徹しきる方法と大型店を効率よく運営する方法の2つが考えられる。
「500台の店舗と1000台の店舗を比較した場合、儲かり具合は1000台の方です。1人の店長で倍の規模を管理できるだけでなく、広告宣伝費なども含めて大型店の方が効率はいい。耐えることができるのは大型店で経営効率のいい店舗です。効率の悪い店舗を閉め、効率のいい店舗を増やすことが重要になってきます」(宮川社長)
同社では限られた予算の範囲内でチェーン店全体を軌道に乗せるための店舗ポートフォリオ分析サービスを提供している。最適な資源分配により全社収益の最大化を図るものだ。
「パチンコ店で求められる営業戦略が定義できていない。戦略とは現在地から目的地へ行くときのルートです。5年先のイメージができていなければ、ルート=戦略を考えることはできません。目的地を明確にしなければ、おカネをかける場所も見えてきません」(同)
5店舗、10店舗、20店舗クラスのホール企業で、停滞している場合の共通点が、マネジメントの壁だ。店が増えることで個店単位の営業強化に注力するあまり、かえって成長の阻害要因になっている。
個店単位とチェーン全体で取り組む方法は違う。つまり、投資配分を失敗している。
「資源の配分は全体の利益の最大化にあります。資源配分の組み合わせは5店舗でも120通りあります」(同)
仕組みが出来ていない時の予算立案パターンは以下の3パターン。
①前年対比ベースのパターン
②現場の要望を均すパターン
③誰かの感覚に基づくパターン
こういう決め方をしている会社では利益の最大化を図ることはできない。
得てして陥っているのが、効果の出ない店舗に配分し過ぎて、効果がすぐに出る店に配分できていないケースが往々にしてある。投資配分の組み合わせを見いだせないと、有効活用しているとは言い難い。
「わざわざ行く価値は大型店であり、複合店舗。家電業界の強い大型店を分析すれば解決策が見えてくる」(同)と示唆する。
感覚的な台数ではなく負けないための台数を算出するノウハウも提供している。
さて、今度開催されるビジネスモデル研究会は以下の内容で行われる。
1.今後の大型店と中小型店舗の店づくりのあり方を考える
2.パチンコ店としてのビジネスモデルについてのヒント
3.M&A活発化を踏まえた今後のチェーン店経営・マネジメントのあり方を考える
4.当面の営業にあたってふまえるべきポイント
5.その他異業種も含めた経営・営業上のヒント
■開催日/11月15日(水) 14:30~17:30
■場所/TKP東京駅八重洲カンファレンスセンター カンファーレンスルーム4
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