パチンコ日報

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パチンコホールの無人化はあり得ない

同じパチンコ業界でも立ち位置が違うと考え方ががらりと変わる。

設備機器を開発する側に立てば、省力化、無人化を念頭に商品を開発する。その一つが各台計数機だ。玉運びのための従業員を削減できる。

有効求人倍率が高まれば、高まるほどパチンコ業界は求人難になってくる。加えて、低貸しがスタンダードになる中、売り上げ、粗利が下がれば、固定費である人件費の削減が課題になる。各台計数機の需要は高まり、中古の需要も出てきている。

求人難+売上減少のWパンチのボディーブローは、さらに少人数でホールを運営できるシステムのニーズになってくる。

一方、人材を扱う業種では真逆の発想となる。

「サービス産業でわざわざ店に足を運んでもらうには、そこには人が介在しなければ成り立たない。繁華街立地から初めて住宅隣接地に出店した時は、何もしないとお客さんには来てもらえなかった。知名度も今ほどなかった。そこで、バースデーパーティーを企画したり、夏休みのラジオ体操に協賛して集客を図った。住宅街立地でアルバイトは学生が集まらないので、初めて主婦のクルーを採用した。いい人材をいかに教育して、戦力化することが店の成長につながる」(人財開発会社関係者)

売り上げを上げるには顧客の数と来店頻度を上げることが必要になる。それを考えるのは人材の頭にかかっている。

テレビ東京のカンブリア宮殿で埼玉県の産業廃棄物処理業者の石坂産業が紹介された。昔はゴミ屋と地元住民からも忌み嫌われた産廃業者だった。社長の娘が30歳で経営のトップに立つと、焼却するだけではなく、破砕処理することで持ち込まれるゴミの95%をリサイクルする再資源化工場として、今では地域に必要で、なくてはならない企業へと成長している。

産廃処理業者が最も苦手とする家屋の解体から出てくる土砂ゴミも、同社では木材と金属は人の手で取り除き、その他は機械化で不純物のない砂へリサイクルことに成功している。この砂は再び建築現場で盛り土として再利用される。

石坂産業には産廃を満載したトラックが毎日400台あまり訪れている。マニフェストの伝票を受け取る事務所には美人が多い。

これは現社長が20歳の時に会社へ入った時、それまで女性がいない職場で若い自分の姿を見た運転手の反応が非常に良かった、という実体験から来ている。運転手に対するおもてなしに事務員は美人を採用すると共に、暑い日は冷えた飲み物や冷やしキュウリをサービスする。

「他にはない暖か味がある。ここは美人が多いので来る楽しみがある。もう10年以上は他には行っていないよ」(トラック運転手)

他にできない再生技術を構築するだけではなく、思わずトラック運転手がここに産廃を運びに来たくなる人的なサービスを行っている。

パチンコホールに置き換えると、同じような機種を取り揃え、スタートも他店と変わらず、交換率も変わらないのであれば、やはり人的サービスが最後は必要になってくるということで、パチンコホールが無人化することはあり得ない。



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