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記憶に残る1日を提供することでリピート率をアップ(アリーナ桶川店)第7回ぱちんこ情熱リーグより

アリーナ桶川店は平成19年、アリーナグループの3店舗目としてオープンした。同店には会社の成長を支えるために次の3つの役割がある。

①営業利益を出す
②来店客数を維持する
③活躍するスタッフを輩出



まず、①の営業利益を出すためにアリーナ桶川がどういうことをやっているか? その前に同店の不利な立地を理解しなければいけない。

初めて来店する客はカーナビがなければたどり着けない不利な立地で、ホールの目の前には墓所があり、夜ともなる車も通らないような場所だ。グループ内でも陸の孤島と呼ばれている。

新店や旗艦店でもないので、新台や広告も新店ほど予算が貰えない中で、20%の営業利益を出している。その背景にはお客1人1人から高額な利益をいただくのではなく、楽しい遊技時間になるようにスタッフ一人ひとりの努力や工夫で営業利益を上げている。

利益を出すためにはコスト削減の見える化推進がある。会社全体では1年間で5000万円のコスト削減に成功している。

②来店客数維持では既存店の役目として、地域の常連客に愛してもらって、日々の生活の一部に加えてもらうことに努めている。その結果、同店のリピート率は85%で、グループ店の中でも1位を誇っている。同店に来店したお客さんは翌月もほとんどが来店している。

リピート率の高さは「記憶に残る1日を提供する」ことによるもので、2015年9月から85%のリピート率を誇っている。このリピート率にするにはただ遊技するだけではなく「アリーナに来て良かった」と思われることを行っている。

記憶に残るための1日にするには次のルールがある。

先読みの事例共有
休憩室で仲間がどんな先読みをしたかを話し、事例を共有している。また、スタッフの顔と名前を覚えてもらうために、似顔絵入り名刺をスタッフが持っている。遊技方法が分からなそうな客に「何かお困りごとですか?」と声を掛けた。「また、不明な点やお困りごとがありましたら」と名刺を渡した。翌日、「名刺をもらってよくしてもらったからまた遊びに来たよ」と笑顔で来店。常連客となった。似顔絵入り名刺の効果ともいえる。



常連客の家族からこんな電話も入った。

「母が死ぬまでお世話になると思いますが、よろしくお願いします」と感謝の電話だった。ご家族から電話を貰ったスタッフが一番驚いた。

先読みの数値化をルール化


1カ月統計で一番多かった先読みをルール化しスタッフ全員で行うようにしている。


・トイレから出てきたお客さんに紙オシボリを手渡す。

・スロットのメダル回収時にサンド補給を行う。

・カウンターの特売景品をおススメする。

など、些細なことをたくさんすることを桶川店のルールとしている。

その他、お客さんのストレスを解消するための呼び出しランプ数の削減も見逃せない。
2016年1月は月間の呼び出しランプ数が6781回だったものが、2017年1月では5846回まで下がっている。

これを考えたのはアルバイトスタッフの山口君だった。スロットユーザーでもある山口君はスタッフとして楽をするために、呼ばれる回数を減らす工夫をした。

例えば、ゲーム数の多く残っているお客さんにはジョッキ2杯を補給。追加のドル箱を先に渡した。このひと手間が呼び出し回数を減らすことにつながり、それを社内に発信した。

楽するための行為が逆にお客さんからは感謝の言葉を頂くようになった。これが、楽しく会話するきっかけづくりにもなった。先読みを全員が共有することで楽しく働ける職場環境にもなった。
活躍するスタッフを輩出すること
今現在、桶川店を卒業した10名がグループの管理職に就いている。ただし、卒業するということは戦力ダウンにもなるが、各自が成長する役割を担っている。



桶川店独自の取り組みとして王様ゲームがある。本来は酒の席の余興だが朝礼で王様一人を決め、他のスタッフの接客での改善などを命令できるシステムでもある。指摘されたスタッフは王様の命令なので改善しなければならない。時にはアルバイトが役職者を注意、指示することができる。

スタッフ同士が役職に関係なく注意し合える環境が王様ゲームによって整備された。

少し前までの桶川店は一歩が踏み出せない集団だった。時給分しか働かなかったスタッフ、職人に笑顔は必要ない、と考えていたスタッフが自分の殻を打ち破り、一歩踏み出すことで仕事が楽しいものに変わって行った。





なお、記憶に残る1日を提供するために、プレゼンの舞台に10年来の常連客の飯倉夫妻が登壇。「家族的で安心して遊べるところが大好き」と奥さま。ホールとの信頼関係の深さを物語った。






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