パチンコ日報

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どん底からの人材育成術(ベラジオ江坂店)第7回ぱちんこ情熱リーグより


ベラジオといえばぱちんこ情熱リーグでは常連店舗の一つだ。決勝の舞台には複数店舗が上がるだけでなく、2連覇も果たした。今回のベラジオ江坂店のテーマは人材育成の取り組みで勝負に出た。
 
「人がいないことにはどうしようもない。人がいないから残業も半端なく増え、マイナスなことばかり増えました。社員からは『こんなに働いているのに環境が変わらない』と不満の声しか挙がらない。モチベーションも当然下がります。残業が増えた理由は少しずつ人が辞め、その時手を打てなかったからです。クルー(アルバイト)が続かない理由は教育の仕方が悪かったからです。教える側に問題がありました」と話すのは二井龍彦ストアマネージャー。
 
アルバイトの募集は各ホールが苦労している。江坂店ではせっかく採用しても半年で8割が辞めて行く現実があった。まさに、穴の開いた桶に一生懸命水を入れているような状態だった。
 
人手不足から会社側は短期間の研修ですぐに現場に出していた。仕事も満足に覚えてもいない状態で放り出されているようなものだった。一方の会社は早く一人前になるようにスピードを求める。このギャップから辞めて行くアルバイトが絶えなかった。
 
そこで江坂店が取り組み始めたのがアルバイト育成のための「30日間チェックシート」だ。簡単にいえば、30日間の時間をかけてアルバイトを育成していく方法だった。
 


発案者は同店の小路正和サブマネージャーだ。
「新卒は退職率が高いので、短期間教育から、長期間教育へ変更することで小さな不安も解消できると思い、プログラムを考えました」
 元々は新卒者用だった教育プログラムをアルバイトにも応用している、ということだ。
 
「30日間しっかり教育しないといいクルーは育ちません。まだ、正式に始めて3カ月あまりですが、30日間かけて個人のペースに合わせて指導教育することによって、この3カ月間は離職率がゼロの状態が続いています。クルーがしっかり働ける労働環境を整えるのがこのチェックシートです。いわば、辞めないためのツールともいえます」(二井ストアマネージャー)
 
最初の10日間は基礎をしっかりやる。毎日チェック表に照らし合わせながら、出来たかどうかを〇×でチェックする。初日は×が多かったスタッフも10日目にはほとんどが〇になる。基礎ができると応用編のステップ1、ステップ2へと進み、一通りのホール作業ができるようになる。その結果、均一レベルに達したアルバイトが育つ。仕事のレベルが一定のレベルに達することで、仕事が楽しくなり、辞めなくなる。

アルバイトにも責任を持たせるチーフ制度がアルバイトの自信を育む

クルーの成長のために、導入しているのがチーフ制度だ。これは、早番、遅番からそれぞれクルーチーフを1人ずつ選任する。
岸川京香さんは入社1年半のクルーで、昨年10月から半年間チーフを経験した。

「指名された時はできないことだらけで、先輩クルーにも劣っていたので、自分にチーフはできないと思っていました。ましてや、何をするのがチーフかという不安もありました。先輩クルーが困った時はサポートしてくれるということで、カウンターチーフを引き受けました。実際やってみると遣り甲斐を感じたのも事実です。達成感も味わいました」

元々コミュニケーション能力に優れていた岸川さんは、カウンター業務で真価を発揮することになる。

同社では顧客の投票によるホールスタッフのMVP制度を実施している。景品交換時にお客様にMVPの投票をお願いしていたところ、5カ月連続1位を獲得することができた。1位に1回なると銀のバッジが貰える。銀のバッジが5枚貯まると金のバッジに昇格する。岸川さんの制服の襟元には金バッジが光る。



「チーフ時代はどういう関わり方をしたらいいか、学ぶことが多かったですね。チーフの大変さが分かったことにより、ホール業務全般ができるようになりました」

岸川さんのチーフぶりを見た後輩クルーが、「次は私がチーフになります」と自ら名乗りを上げたことは、一定の成果ともいえる。チーフ経験者はほぼ全員が金バッチを獲得している。

「ひよこだったクルーがチーフになることで成長します。最初はそんなにコミュニケーションも取れませんが、人は人が助けることによって成長します。チーフ制度はクルー同士で助け合って成長する制度ともいえます」(二井ストアマネージャー)
パチンコホールでは一般景品はほとんど交換されない。ましてや高額景品など全く出ないと言っていい。

そこで、同店では目標を決めて高額景品をお客様に勧める運動を展開した。その結果前年対比で11倍もの高額景品を販売することに成功した。

闇雲に勧めるのではなく、「あのお客様なら交換してくれるかも」と目星をつける。顧客のパーソナルデータを頭にインプットしている社員が、その情報を新人クルーにも共有することによって、目標を大幅に上回ることができた。



さらに、チーム制で高額景品販売を競った。グラフ化して進捗状況を貼りだした。成果が出ていないクルーを見捨てないように、先輩クルーがアシストして、クロージングを成果が出ていないクルーに担当させた。景品販売が成功すると、それが自信につながり、次につながるサイクルも生まれてきた。

人が人を教える環境が出来上がることで、離職率も下がった。チーフ制度は短期間で人の成長が見られると共に、環境をガラリと変えることにもつながった。


正社員はVMボードを使い自分が決めたことを“見える化”で実行

アルバイトに関しては30日間のチェックシート教育によって離職率を下げているが、社員に対しても仕事のやり方を根本から変えるツールを導入した。それが「VM(ヴィジュアル・マネジメント)ボード」だ。社員が自分で決めた取り組みを期日付きで付箋に書いてVMボードに貼る。ボードはカレンダー方式になっているので、二重に期日が分かる。自分が決めたことが完了すれば付箋を剥がす。期限を過ぎても貼っていたら、誰の何ができていないかを全員で把握することができる。
 
「無関心が蔓延すると店の質の低下につながります。無関心だからやらない選択ではなく、やる選択を選ぶ。自分が決めたことを書面化して貼ることで全員から見られる。見える化によって、期日になっても出来ていない場合はアドバイスもできる。つまり、他人のことでも関心を持つようになりました」(二井ストアマネージャー)



 VMボードの導入による効果としては、仕事の効率化が図れるようになったことだ。しかも、質の高い仕事が早く片付くようになった。空いた時間はアルバイトの教育にも割けるようになった。アルバイトが育つことで、離職率が下がれば、必然的に残業時間も減る傾向にある。
 
ちなみに、VMボードに貼りだされている付箋の色分けは青が個人の目標で、黄、緑は店長からの依頼で、赤は緊急となっている。
 
「半年ごとの人事考課にも役立っています。付箋の枚数がチャレンジと成果として、記録にも残ります。成果を見てもらいために、あれも、これもとチャレンジする社員が増えてきました。仕事のミスも少なくなり、いいサイクルが出来上がってきました」(同)
 


VMボードによって、無関心、無気力、無責任、無理、無茶、無謀の6無をなくすことも目標としていたが、着実に成果が見え始めている。


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