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筐体をでかくするなら軽量化が大前提

「確か32インチのブラウン管テレビが60~70キロあった。1人では運べないので必ず2人で運んだ。今の32インチ液晶テレビは片手でも持てるぐらい軽くなっている。有機ELテレビはもっと薄くて軽くなっている。運送コストを考えて、家電業界は軽く、小さくしてきた。軽量化の流れの中でパチンコ業界はそういう概念が全くない」と話すのは町の電気屋の二代目で、パチンコユーザーのAさん。

パチンコ筐体の大型と共に、その分重量もどんどん増えてきた。昔は20キロが一般的で、それが40キロになり、今や60キロを超える重量になっている。

7月31日から導入が始まり、大型筐体の先鞭をつけた新筐体は、前作にも増して筐体がでかくなった。しかも分割式ではない一体化のため、60キロはずしりと重い。前日の入れ替え作業中、千葉のホールでは26歳の従業員がギックリ腰で全く歩けなくなり、救急車で運ばれたケースもある。

「これは労災対象になるのだろうか? 仕事中だからもちろん、労災になると思う」と店長は自問自答する。

落としたら壊れて、営業に支障を来す。移動する時は慎重を喫して、4人で運んだホールもある。しかも、滑り止めが一番効く軍手をわざわざホームセンターで買ってきた。

「うちは経費の関係で専門業者ではなく、従業員が入れ替え作業をやるが、今後もこんな60キロを超える機械ばかりになったら、本当に夜の入れ替え作業が憂鬱になる。現場はいい迷惑だ!」と従業員からは不安と不満しか出てこない。

取り付け専門業者にしても60キロともなると一人では運べないために、2人の作業員を要するようになる。設置費用も倍になる。

「傾斜を取るのも大変だった。筐体が大きく、重くなることに何一ついいことはない」(設置業者)

中には、導入したくても島が古すぎて、重量を支えきれない可能性があるので、導入を断念したホールもある。

筐体がバカでかくなる傾向は止められないにしても、メーカーが考えなければならないのは、やはり筐体の軽量化だろう。現場の苦労を考えないから、平気で重量級になって行く。

一方の客からはこんな声が聞こえてくる。

「頭の上の方をでかくしても、お客は液晶画面しか見ていない。でかくするのは客からすると無駄だと思う。新台だから最初は打つけどST168はいただけない。単発の4ラウンドばっかりで確変中にワクワク感がない」

筐体をでかくしたいのなら、まず軽量化。1人でも軽々運べる。それが大前提だろうが、客はでかさによる不便しか感じていない。




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