人が集まるところには便利さが求められわけだが、パチンコホールも人が集まるという意味では、パチンコホールが世間から必要とされるには、これからは便利さを追求していくことが、パチンコホールが生き残る道でもある。
パチンコは娯楽産業であり、サービス産業でもある。それを踏まえて、「勝った、負けた」の世界から頭をもう少し切り替えてみる必要がある。
以前にも紹介したことがある東京都町田市の「でんかのヤマグチ」という家電販売店の経営方針に、これからのホール企業が世間から必要とされるヒントがある。
ヤマグチは地域密着営業を掲げ、地域に愛されるために生活上困っていることを何でもサポートしている。町の電気屋なのにイベントでは野菜を安く販売したり、バス旅行を開催したりしているが、ガッチリ固定客を掴んでいるからだ。
また、ヤマグチは家電を決して安売りはしない。
例えばテレビの販売価格だが同一メーカーの同一商品で以下の違いがある。
コジマ=12万7800円
ヤマダ=11万6280円
ヨドバシ=11万6000円
ヤマグチ=26万8000円
なんと価格は倍以上の差がある。しかしヤマグチは売れている。
どうして売れているのか?
この地域のお年寄りは、ヤマグチでしか買わない人が多いのだ。これが本当の地域密着の成果である。
ヤマグチの経営理念に「トンデ行きます」というのがある。お客さんから電話があれば、すぐに飛んでいくということだ。
「電球1個から配達してくれて、何でもやってくれるからトータルしたら高くはない」と常連客は話すように、お年寄りにとって痒いところに手が届くサービスをしてくれるから、価格だけでは置き換えられない。
パチンコ客は今や中高年が主流となっている。平日、昼間の図書館は定年退職して暇を潰している高齢者で一杯だ。そういう人たちの受け皿になることもパチンコホールの使命だろう。そのためにも少ない年金でも通える経営をしなければいけない。
それ以上に、パチンコ以外でパチンコ客に役立つサービスをすることが、これからのホールがやらなければならないことだ。
パチンコホールへ行くと「便利」。これがキーワードだ。60歳以上の顧客を対象にバス旅行を実施しているホールもある。格安で野菜を販売しているホールもある。
コンビニのようにホールにしかできない「便利」を提供できるようになれば、ホールの存在意義もぐっと増す。

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