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免れた賞品上限6000円時代

来年2月1日から施行される改正風適法でパチンコ、スロットの出玉上限が現行の概ね2400個から1500個、465枚から300枚に規制された。従来の2/3まで落とされた。これに伴う形で賞品の上限も現行の1万円から6000円に引き下げられる。

出玉上限を下げたのだから賞品金額の上限も下がるという論理のようだが、景品の持ち帰り運動を推奨していた警察行政と矛盾することにならないのか?

「40玉交換の時は1万円景品のGショックが飛ぶように売れました。特に4号機全盛期がそうでした。しかし、等価交換が全国的に普及すると1万円の高額景品は余り出なくなくなりました。等価なのでほとんどが換金です。40玉交換の時は一般景品に換える方が得でしたからね。景品単価の上限が6000円に下げられたのは死活問題です。パチンコ業界だけでなく、ネット販売にも本格的に力を入れなければなりません」と話すのは景品商社の関係者。

40玉交換時代は景品の7~8割が1万円の高額賞品で占められていたが、今は2~3割まで下がっているようだ。売れ筋だった腕時計も等価交換の影響で出なくなっている様子だが、6000円になることで、これで完全に時計が出なくなる。上代6000円の時計ではどう見ても安っぽい。

ホール景品の売り上げが下がっているところへ持ってきて、上限が6000円に下げられたことで直面するのが返品の問題だ。

1万円の高額景品などは伝票では買取になっているが、返品も可能な条件になっているケースもある。委託販売の名残だろう。

「一般の店なら値引きしても引き取ってもらうこともできるのですが、パチンコは値下げや安売りができません。来年1月の土壇場になって返品の山になるのではないかと思っています」

1パチが流行りはじめた頃は2000~3000円の価格帯の雑貨がよく出た時期もあったが、それほど長くは続かなかった。

高額景品がダメなら端玉景品があると思われるが、ここでも立ちはだかるのが貯玉システムの壁だ。貯玉するということはそこで景品交換が断たれるので、端玉景品すら出なくなっている。

景品商社に明るい未来があるとすれば、等価交換から40玉交換に戻ることだ。そうなれば、一般景品に交換するメリットが生まれるので、再び、一般景品が活発に動くようになる可能性も出てくる。

警察庁は必至になって遊技に戻そうとしているが、それなら、射幸性を抑えるためにも、等価交換や28玉、30玉交換を禁止して40玉交換(16割分岐)に戻すべきだろう。

要はフィーバー登場前のレベルに戻れということだ。それが本来の娯楽の範囲であったのに、歯車が狂い始めて30年以上経った現在の姿が異様なわけだ。業界にどっぷり浸かっていると昔のレベルには戻れない。

いつまでも射幸性を求める客を相手にするのではなく、低射幸性で新規ライトユーザーのすそ野を広げるしかない。この変化に対応することが業界の生き残る道だ。

追記

景品の6000円問題は全日遊連の要望により、引き下げは行われないようになったようだ。

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