売上、粗利に貢献したMAX機が一掃されて半年以上が経過した。各ホールとも売上、粗利の低下を招いている。
未だに4円パチンコと20円スロットのみで営業しているホールの店長はこう話す。
「年に1度の年末の創業祭で2015年は5万2000稼働を叩きだして、過去最高記録を樹立したのですが、去年はMAX機もない状況でアウトも下がり、今までやってきたことが通用しないことを味わいました。MAX機が撤去された影響は大きい。MAX機じゃないと投資金額に見合わないと、ちょっと出したらすぐに帰るお客さんが増えました」
ミドルスペックの1/319が主軸となった2017年上半期を振り返ってみると、MAX機で一世風靡した人気機種が、前評判は高かったものの、新内規なので当然のことながらMAX機の時のような一撃出玉は期待できなかった。
今年上半期だけでも約64機種あまりが発売されているが、その中で評価が高い機種となるとサミーの「CR北斗の拳7転生」と京楽の「ぱちんこ必殺仕事人V」の2機種に絞られて来る。
MAX機のような一撃性はなくなったものの、出玉はマイルドでも安定したスペックを求めるユーザーに受けている。それがしっかりとした客付きで実証されている。
一時は大赤字ばかりが話題になった京楽が1月に発売した「GANTZ」辺りから潮目が変わったように、新基準機から高評価を得ている。
仕事人Vでも度肝を抜くようなバカでかい筐体と販売価格ばかりが注目されたが、甘い出玉がファンから支持され、導入から数週ほど経過した今でも、全国平均は安定した稼動状態を維持している。
特にユーザーの声で目立つのは、ホールによって扱いが違いすぎて、優良ホールかどうかの目安として仕事人Vの状況を見るという声も聞こえてくる。
ホールはこのような状況を上手く使い、自店のPRとして集客につなげるように考えてもいいのではないだろうか。
こうした状況の中、京楽は仕事人V の4000台増産を決定した。7月30日から増産分は納入される。
販売当時、中古機よりも新台の方が安かったため、注文は殺到。実際案件は倍以上入っていた、という。
ホール関係者は、このあと導入されるキラーコンテンツに早くも目がいっているようだが、その前に今やるべきことは、設置している機械運用をもう一度見直すことだ。
今後の集客につながるように、時には立ち止まることも必要だ。

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