設問は普段は低貸しメインで打っていて、新台が入ったら4円で打つか?
ホールが意図としては、4円客を増やすためにはどういう対策を立てればいいか、ということを検討するための材料にするものだった。
アンケートの結果、8割以上が新台であろうが、1円に落ちてくるまでは絶対に打たない、という回答だった。この結果にホールが愕然としたのはいうまでもない。もはや、1円客は4円に戻る見込みがない、ということだ。
日用品は100円ショップで事足りる時代に、わざわざ高いものを買う客がいないように、1円に慣れ親しんでしまった客は、貸し玉が4倍少ない4円にはもはや戻れない。
一時期注目を浴びた、新台をドンドン入れる1パチ専門店も、機械を半値ぐらいで買い取る業者がいなければ、1円新台専門店のビジネスモデルが成り立たなくなっているのが実情でもある。当該ホールは1パチ新台専門店からスロ専に営業形態を変更すると共に、20スロも導入している。
低貸しではどんなに稼働を付けようとも40万円の機械代では、吸収できないことを証明した。低貸しで新台を導入するには機械代は20万円以下ではないとホール経営は成り立たない。
低貸しにすっかり慣れた客は現状では4円には戻れないが、正社員の給料だって上場企業のブルーカラーの50代で残業がなければ、年収が350万円ほど。これではパチンコに次ぎ込める余裕なんかない。
こうした影響をジワリジワリと受けているのが駅前型店舗だという。市場調査員のAさんはこう話す。
「機械性能の低下で、パチンコ営業の収益価格が不動産業に負けるようになってきています。駅前型店舗の建て方のデメリットは背が低いこと。駅前なのに容積率を最大限に活かせていない。かといって建て替える資金もなければ、気概もない。加えて、高齢者の都心回帰や子なし夫婦が駅前居住傾向にあり、駅前店舗がマンションに代わっていっている。都心回帰で駅前ホールが賑わうかに思えるが、先の見えないパチンコよりも、マンションを建てた方が手っ取り早く儲かると考えていますね」
パチンコが儲かるという話しは、4円、20円が全盛期であったころで、もはや過去の話し。
業界は低貸しで生き残れる財務体質にチェンジして行かなければならないが、業界が破たんする前にメーカーが20万円以下の新台を提供することが求められる。

※コメントには必ずハンドルネームを入れてください。匿名は承認しません。コメントがエントリーになる場合もあります。