ドン・キホーテで2リッターの水が1本60円で販売されている。
安いからといってパチモノではなく、コカ・コーラ社の森の水だより。通常の販売価格は311円だから、80%引きという激安ぶり。

では、なぜ、80%引きの60円という激安価格でドン・キホーテは販売しているのか、というのが問題だ。
水の量での値段の差はほとんどない。ほとんど運賃のようなものだから、安くできる。
利益を度外視して目玉商品として販売している。
というものではない。
理由は以外にも簡単な理由だ。
答えは「安くしないと売れないから」。
どういうことかというと、通常売れる飲料水のペットボトルのサイズは500ml。これなら、飲みかけのものを鞄の中にも入れておくことができる。持ち運びに丁度いいサイズといえる。
これが2リッターとなると鞄の中に入れておくサイズでもなく、家の冷蔵庫の中に納まるのが定位置。
いくら安くても持って帰るだけでも2リッターは重たい。これがお茶なら重くても持って帰るが、水でそこまでの労力は使いたくない。
売れないものは安くしなければ売れないが、それが欲しいものでなければ安くしても売れない。
パチンコ業界の商法は一般社会とは違っている。欲しくない商品を売りつけるために編み出されたのが、抱き合わせ販売を経ての機歴販売だ。
絶対的コンテンツを持つメーカーがこの悪名高い販売方法をついつい使いたがる。下位メーカーからすれば、いつかは機歴販売できるメーカーになることが一つの夢であり、上位メーカーのステータスとなる。
メーカー側にも機歴販売の論理はある。
「機歴販売は非難の対象になっていますが、縛りがなくなったら、今の値段でメーカーはやっていけません。ホールさんが買いたい時に欲しいだけ買う、という販売方法は、結果的にはホールが困る。ベストではないがベターな販売方法。自由な販売方法になれば、売れない機械は、売れない。そうなるとメーカーは開発費や人件費が出なくなる。結果的には、メーカーは機械代を今よりも10万円以上は上げることになる。機械代が50万円以上になる。年間に販売する新機種の数も少なくなる。これはホールさんにとっても不幸なことではないでしょうか」(メーカー関係者)
検定機と性能が異なる可能性のある遊技機の撤去問題でも、まさかの機歴販売を仕掛けてきたメーカーが出てきたことには、ただただ驚かされた。
警察のさじ加減では、大半のメーカーが検定取り消しになっていたかも知れない。検定取り消しになれば、5年間は保通協に機械を持ち込めない。それはメーカーの倒産を意味することでもある。
メーカーもホールも粛々と撤去問題を進めて行かなければならない時期に機歴販売は、火事場泥棒のようなものだ。
メーカーにNOを突き付ける時にこの2リッターのペットボトルを営業マンに。
その心は、
「安くてもいらない」

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