パチンコ日報

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パチンコの原点を思い出すために、業界首脳陣に足を運んでもらいたい岐阜レトロミュージアム

時代が昭和だった頃のハネモノを中心としたパチンコ機を40台ばかり揃えて、実際に打てるように営業しているのが、岐阜県山県市に9月24日にオープンした「岐阜レトロミュージアム」だ。そこにはパチンコが大衆娯楽として君臨していた頃の機械が実働している。日報でもたびたびパチンコの原点回帰ということを訴えているが、真の意味で原点回帰を体感できる。

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「岐阜レトロミュージアム」は四方を山に囲まれた町はずれにある。車かバイクがなければたどり着くことができない不便な場所でもある。

入り口で入場料を500円払うと、1時間、好きなパチンコが打てる。ゲームセンターの許可を取っているので、7年ほど前大阪・元町にオープンした会員制レトロパチンコの「えびす会館」のように横やりが入って、閉館に追い込まれることもない。

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一歩、店内に入りと、そこは昭和のパチンコホールにタイムスリップしたような錯覚を覚える。

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玉はこれまた懐かしい100円玉専用の玉貸し機を使って、好きなだけ玉を玉箱の中に入れて、いざ、出陣。

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片島19台。ハネモノだけで片島が埋められ、ハネモノは古い順に並べられている。

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三共のキングスターや平和のゼロタイガーの名機はもちろん、知らないハネモノも結構ある。

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ハネモノでも西陣の空中ブランコは二段構えの羽根の変化が面白かった。

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20分ほどで3箱も出た。

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当時のハネモノはオール13。一般入賞口にも結構入る。ベースが高いから玉持ちがいい。1000円で十分遊べたことを思い出させてくれる。

「パチンコを文化として楽しんでいました。特に古いハネモノが好きで、みなし機のハネモノを探しては、全国を旅打ちしていました。いよいよみなし機がホールから姿を消し始めた10年前から、本格的に古いパチンコ台を集め始めて、今は2000台を所有しています。そのうちハネモノだけでも700台ぐらいはあります」と話すのは、館長の杉本勇治さん(41)。

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大阪のえびす会館にも一時期、杉本さんのコレクションが貸し出されていた。

「昔のシステムや昔の台の方が良かった、といわれるのですが、でも、実際に確認することができない。それを体験できるためにも、1回交換の終了制にしたり、古い台を打つことができるようにするために、このミュージアムをオープンさせました。それと私のようなコレクターはたくさんいますが、コレクターが死んだらゴミになる。そこで残し方を考え、ミュージアムにしました。これなら、誰かが未来に受け継いでいける」

2000台のコレクションは主に廃業するホールへ出向いて直接交渉して、集めたものだ。杉本さんにとってレトロパチンコは宝の山。これからも世の中に残すことを目的としている。天災などの万が一のことを考え、2000台のレトロ台は4カ所の倉庫に分散して保管している。

レトロ台の補給は、敢えて古い島から流用したが、補給装置は朽ち果ててボロボロ。メーカーも修理ができないほどの代物だったが、杉本さんが意地で使えるように修復させた。

杉本さんが一番好きな台が豊丸のミラクルチャンス。

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その心は。
「簡単に大当たりもするが、簡単にパンクもする。表裏一体のゲーム性が素晴らしい。パチンコの何たるかがこの台に詰まっています。こういう台は実際に打ってみないとその良さも分かりません。メーカーの人にもここに来て気兼ねなく打って欲しいですね」

実際、噂を聞きつけて、名古屋メーカーの関係者の他、全国大手のホール関係者もここを訪れ、何かを感じとろうとしている。

メーカーやホールの首脳陣にも是非足を運んでもらいたい。業界人が忘れてしまったパチンコの原点がここにある。

■住所
岐阜県山県市椎倉323

■営業日
土、日、祝日

11月からは金、土、日、月の週4日を予定


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