これは杏理のヒット曲「オリビアを聴きながら」のサビの部分の一節である。恋人との悲しい別れの失恋ソングである。
この一節を今の業界を表す替え歌にするとこうなる。
♪行政指導した、その日から、この日が来ると思っていた♪
2011年7月から実施された広告宣伝規制の強化で、出玉系イベントが全面禁止された他、出玉や等価交換営業を匂わす文言はすべてNGとなる中、当初は芸能人やライターを招聘した「事実」は告知していいことになっていた。この事実を認めてしまったことが先の替え歌につながる。
イベント規制で手足をもぎ取られたホール現場が、集客するために頼ったのが、チラシで謳えることが容認されたことを受けての、ライターイベントだった。芸能人を呼べば高いギャラが必要だが、ライターとなるともっと安く呼べる。ホールにすれば、チラシに告知するきっかけが必要だった。それが、ライターイベントだった。
ライターイベントには危険な香りがしていたが、2012年1月、ついに警察庁の加藤保安課長が次のように怒りを露にした。
「残念ながら、事実の告知を悪用し、特定の機種を取材するライターの来店イベントや混雑予想日という形での従来の出玉イベントを告知してみたり、また、総付景品等の配布に殊更脱法的な意味を持たせるようにしてみたりして、いまだに脱法的な表現方法を探ろうとする動きがあり、業界の健全化が道半ばであると言わざるを得ません」
こうした流れを受けて9月からマルハン全店でライターイベントが全面禁止になった?
都遊連が発行している10月4日付の健全化センターだよりでは、有名人招致(雑誌ライター取材を含む)の告知について、次のような内容が通達された。
(前略)
最近の広告宣伝の乱れにより、多数の店舗が指導取り締まりにある状況あるところ、都内のホールより当日の告知についても行政より指導を受けたとの情報がありました。そこで行政に確認を取ったところ、
取材などは告知する性格のものではなく「来店当日の店内告知や注意喚起」「近日来店予定」などの告知についても、ことさら特定の日を想起、著しく射幸心をそそるような行為に抵触する可能性があるとのご指摘をいただきました。
今後「近日来店予定」「本日来店」「注意喚起」についても告知しないようにお願いいただきます。
以上引用終わり
ついに警察庁から認められていた事実の告知までもぎ取られてしまった。
店舗運営責任者はホールが風俗営業の許可業種ということを全く持って理解していないからこういうことが起こるわけである。
店舗運営責任者は風営法を守る義務を背負っているので、「知らなかった」「ついうっかり」は通用しない。ま、それよりも、抜け穴を探すことばかり必死になっているのが現状でもある。

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