そこで困った事態に遭遇する。地方ではホテルやレストランはともかく、それ以外の公衆トイレでは、写真のようなニーハオトイレがまだまだ健在なこと。

個室には仕切りがあるだけで、ドアもない。仕切りがあるのはまだましで、仕切りさえないケースもある。おまけに汚い。隣の汚物が流れてくる。日本人には恥ずかしくてとても使えない。トイレ事情では相当苦しんだ。
日本でいえば昭和初期。中国のトイレ事情は相当遅れている。中国のニーハオトイレが嫌で中国へは絶対行かない、という日本人も少なくない。
逆にこのトイレ事情に、温水便座が相当伸びる余地があると感じた。
実際、中国政府もトイレ革命と称して2017年までに古いトイレ2万4000基を改修し、新たに3万3000基を設置する。
中国では温水便座は相当有力な市場、という話から娯楽産業にも伸びる余地を感じた。
中国の娯楽といえば麻雀だが、これは4人集まらなければできない。
ホールオーナーの奥さんが地方を旅行していてよく目にしたのが、囲碁や将棋をやっている人たちだ。これでも1対1だが、奥さんは1対0の遊びが中国でも必要ではないか、と考えた。
中国ではギャンブルは禁止されているので、パチンコ店をそのまま持って行くことはできない。かつては、役人に賄賂を贈ってオープンしたパチンコ店も何カ所かあったが、すぐに潰された。
「ギャンブルじゃなくて、ただの遊びとしてパチンコやスロットの中古機を持っていけば、流行るのではないか。廃棄するのはもったいない」
確かに流行るかも知れないが、ここから中国の恐ろしさが分かる。
2000年6月、中華人民共和国文化部は、企業及び個人の電子ゲーム機器、または周辺機器の製産、販売を禁じると、通達を出している。テレビゲームに時間を費やす悪影響から子供を守りたいという親の訴えから禁止令を出した。
据え置き型がダメでも海賊版やインターネットの発達でいくらでも抜け道はあったことから、2014年1月、上海の自由貿易区に試験的プログラムを導入し、14年間続けていた禁止措置を解除していた。
有望な1対0のゲーム市場の中で、日本独自のパチンコがゲームとして受け入れられるか?

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