今回の規制案は、不特定多数の人が出入りする施設を中心に喫煙を規制する考えだ。
パチンコ業界と関連するのが、サービス業は「建物内原則禁煙」。喫煙室の設置は容認するが、副流煙防止のために、禁煙席は禁止となっている。
違反者に対しては勧告や命令を行い、その後義務違反者に対しては罰則も考えている、という。パチンコホール以上に厳しいのが小さな飲食店だろう。喫煙室を設けるようなスペースや資金もない。飲食店が全面禁煙になることを考えれば、ホールの方がまだ対策は取りやすい。
業界団体の中には環境対策委員会や禁煙分煙分科会などを開き、禁煙対策についての取り組みを開始しているが、もはや待ったないしの状態に追い込まれてきた感がある。賛否を論じている場合ではない。
「これは業界にとっては朗報ですよ」と前向きに受け取っているのは設備メーカーの関係者。
全面禁煙化によってパチンコ業界独自の商品だった吸い殻回収装置や分煙ボードは全く不要な商品になってしまう。空気清浄機も影響を受ける。吸い殻回収装置だけで食べていたメーカーにすれば死活問題だが、それ以上に業界にはメリットが多い、という。
【パチンコ業界メリット】
◎業界全体のイメージ刷新
◎喫煙しない若年層の取り込み
◎喫煙しない女性客の取り込み
◎タバコ関連設備費用の削減
◎各種設備の寿命延長
◎設備メンテナンス費用の削減
◎清掃作業やスタッフ費用の削減
◎タバコ出庫抑制で利益率向上
「業界ではリスクとされてきたことがリスクではなくなる!」とリスクの反対語から検証してみるとこうなる。
①リターン
遊技機スペックでハイリスク・ハイリターンという言葉がある。つまり禁煙によって集客・収益として跳ね返ってくることになる。
②セーフティ
実施は危険と思われていた禁煙だが、世の中が変われば安全に取り組める。
③チャンス
先に取り組むきっかけがなかったが、業界の衰退観点ばかりが目立っていたが、発展要素の機会が訪れた。
どうだろう。デメリットよりもメリットの方を考えた方が業界の未来が展望できる。
ところで、全面禁煙化によって不要になる商品対策として、これからは小型の喫煙ボックスなどの需要が生まれるので、そっちに転向すればよい。

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