2人の台の間に若者がジュースの入った紙コップを置いていた。その時だった。じいさんが思いっきりくしゃみをした。そのくしゃみが若者のジュースの方に向かって飛んだ。
「汚くて飲めねえから弁償してくれよ」と若者は黙ってはいなかった。
それに対してじいさんの方も、
「掛かっているかどうか分からないだろ!」と負けてはいなかった。
「いや、絶対かかっている」
2人が言い合っているところに従業員が通りかかった。事情を聞いた従業員は内心こう思った。
「くしゃみをして、それが相手の方に飛べば申し訳ない、と思うのが普通だし、若者もジュースぐらい諦めたらいいのに」
しかし、そんなことはおくびにも出せない。
お互いに意地を張り合った。
その時だった。
止めに入った従業員の胸倉をじいさんが掴むなり「おめえ、うるせえな」。
それを見た別の従業員が割って入った。
すると、胸倉を掴まれた従業員が事務所へ消えると、110番に電話を掛けたのであった。
間もなく、50代の警察官がやって来た。
胸倉を掴まれたぐらいでは告訴レベルにも達していないことを諭されると、民事不介入が警察の原則なのに、喧嘩をしていた双方をなだめ始めた。
じいさんに対しては「相手がきれいな女の子だったらこんなに怒んないんじゃないの?」
若者に対しては「一生のうちには我慢しなけりゃいけないところが沢山あるよ」
落ち着きを取り戻すとお互い喧嘩していたことがバカバカしくなってきた。
最後は握手させて仲直りさせた。
喧嘩とはこういう些細なことが原因で始まる。その時、一方が謝ればそれ以上発展することは少ないが、今回のように互いが一歩も引かなければ大喧嘩になってしまう。
この日、店長は不在だった。そのために、お客同士の喧嘩に警察を呼ぶ羽目になった。店長でもこういう場数を踏んでいなかったら、どうやって事態の収拾を図ればいいか、分からない人もいる。
ホールでもこういう時を想定した対処マニュアルがないところも少なくない。
もし、あなたが、店長だったら、こういうお客同士の喧嘩の場合、どのように収めるだろうか?
コメント欄に具体的方法を書いていただければ幸いだ。上手な方法を共有して行けば、いざという時の参考にもなる。
ちなみに、この報告を受けたオーナーは、警察OBを招いてトラブル対処の方法を社員に講義してもらおうか、と考えている。

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