このホールに限ったことではないが、4円の稼働率は65%減、粗利に関しては7割減、という有様。ここまで業績が落ち込んだ原因はイベント規制だった。
イベントで育てた客は、イベント規制と共にいなくなり、大手ホールに流れてしまった、という。
ホールは2店舗。大きな借金はないが、日銭が入ってこなくなった。よって新台も買えなくなった。
新台が買えなくても、出せばまだ客は留まる、というもの。このホールのように新台はない、玉は出さない、となれば自滅の道を辿るのは火を見るよりも明らかだ。
出入りの業者も「現金決済でなければ取引できない」とXデーを警戒している。
座して死を待つホールがある一方で、地元の大手で稼働がいいホール企業でも新たな経費節減の動きを見せている。
「遊技椅子はこれまで使い捨てでしたが、このホールでは改装した時の椅子を程度のいい中古品を200台も導入しました。中古を採用することで250万円の経費が浮きました。飲食店ではお客さんの目に見えない場所である厨房機器は中古を使うことは普通ですが、ホールにもその普通の感覚を取り入れる時代になってきた。今までがどんぶり勘定過ぎた」(設備業者)
4円の稼働が落ちることで、すべての歯車が狂い始めたが、ここで歯止めをかけなければ、遊技人口はもっと減って行く。
4円で利益が取れないしわ寄せが、今や主軸となった1円に移行してしまった。
4円の適正粗利が15%~20%だったのに対して、それが取れなくなったものだから、1円では40~50%の粗利を取るようになっている。これでは1円といえども遊べるわけもない。これでは1円で客飛びするのは当たり前、というもの。
「業績は落ち込んでいるにも関わらず、オーナーが生活レベルを落とせないケースも散見する。稼働を伸ばすよりも粗利重視。お客さんを増やそうという意識がありません。機械代は減らしてもベンツの新車に乗り換えている。国産に乗り換えるのならともかく、これでは従業員もやってられません。そんなホールは業界から退場してもらった方がいい」(メーカー関係者)
業績が落ちればボーナスも出ない。地方のホールの店長の中には年収が500万円を切る人も。それでホールを退社して行き、残った釘も叩けない副主任が店長になっているケースもある。
「釘のスキルがないので、出し過ぎるとオーナーから叱られる。となると新米店長は締めるばかりですから、お客さんがいなくなるのは当然」(同)
今年は断末魔のホールが淘汰される年になりそうだ。

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