
時代を反映して、おもちゃのパチンコも電動式となり、ハネモノタイプやフィーバータイプが発売されるようになる。


「昔はよく売れて年末の主力商品の一つでした。子供の遊びもテレビゲームに代わって来て、今は昔ほど売れません」と話すのはアンパンマンパチンコを製造しているアガツマの関係者。
手動式の低価格のパチンコは現在も販売されているが、電動式の高額なパチンコは数年前に製造が中止され、新機種の販売の予定は未定だという。
次機種の開発計画がないのは、需給バランス。未だに電動式が売れ続けていれば、新機種の開発もありうるが、売れないから作らない、というシンプルな理由のようだ。
では、おもちゃのパチンコが売れなくなった原因は、テレビゲームが台頭してきた、という理由だけなのだろうか?
「子供向けの面白いものを作れば、きっと売れるはずです。人生ゲームは4~5人集まらなければ遊べないので、廃れていきましたが、パチンコは1人で遊べる」と指摘するのはおもちゃのバイヤー。
しかし、いくつかの条件がある。
「実社会のパチンコの射幸性が高くなり、借金問題をはじめ、北朝鮮への送金問題でパチンコのイメージが悪くなり『おもちゃ売り場にパチンコはとんでもない』と苦情もありました。親が子供にパチンコを買い与えなくなったのが、売れなくなってきた一因でもあります。まず、パチンコという名前のイメージが悪いので、親はアレルギー反応を示します。パチンコをコリントゲームに言い換えるなどすればいいかと思います」(同)
そういえば、パチンコの原型はコリントゲームともいわれている。

「親御さんにアンケートを取ったところ、子供にはアナログのおもちゃを買え与えたい、という意見が多い。テレビゲームはさせたくない、という意味も込められています。アナログなおもちゃという意味ではパチンコはピッタリです。昔は売れた実績もあります。名前を変えて、面白いものを出せば、売れる、というのはそういう理由です」(同)
おもちゃ売り場で手動式の昔ながらのパチンコは生き残っているが、電動式の大型のパチンコはおもちゃ売り場から消えてしまった。
1996年頃がおもちゃの電動パチンコがよく売れた時代でもある。パチンコ業界も社会的不適合機が撤去される前年で、一番輝いていた時代だ。
パチンコのイメージを悪くしている原因を取り除き、改善したことを世間にアピールすることだ。
そうしなければ、パチンコの近未来の姿がおもちゃ売り場のパチンコと鏡写しになってしまう恐れがある。

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